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滋賀産業新聞
2019/04/24

【滋賀】彦根市 愛知川長大橋「栗見橋」の大規模修繕

 築後60年以上が経過し老朽化により橋梁の損傷が著しい為に、車両だけでなく歩行者の通行も含め平成28年10月から終日全面通行止めとなっている一級河川の愛知川に架かる長大橋「栗見橋」の大規模修繕工事が、いよいよ今年度下期から着工となりそうだ。
 愛知川の河口域に位置する栗見橋は、彦根市新海町(右岸側)と、東近江市福堂町(左岸側)を結ぶ市道橋。RC造で橋長は約350b、全幅員は6・9bで、橋脚は14基(15径間)。もとは県道橋として架設されたが湖岸道路の県道彦根・近江八幡線の開通に伴い、地元自治体の彦根市と旧能登川町に管理が移行され現在、橋梁の中央部を境に、それぞれ両市が管理している。
 昭和33年に架設され60年以上が経過し老朽化が顕著となり、彦根市が平成28年に実施した橋梁の長寿命化点検では、橋梁の桁下面や桁側面等の損傷が著しい箇所が発見され、緊急措置段階の「レベルW」と判定。車両だけでなく歩行者の通行も非常に危険であると判断され通行止めとなり以後は、橋梁の修繕に向けた調査・設計等のコンサル業務が進められてきた。
 橋梁の修繕に当たっては、彦根市が事業主体となり工事を発注し、東近江市が負担金の形で修繕工事を支援。彦根市では、昨年度に担当コンサルを中央コンサルタンツ(滋賀事務所・大津市)に決め、工事実施に向けて栗見橋補修(修繕)に係わる詳細設計をとりまとめた。今年度の当初予算(案)には、栗見橋の修繕工事費等を盛り込んだ橋梁長寿命化推進事業費1億8100万円を計上するとともに、工事発注に向けて19年度から20年度までの債務負担で2億5200万円の橋梁長寿命化推進事業費を計上。
 彦根市の当初予算(案)は、否決されたものの6月議会に再度、これら修繕工事費関連の予算を計上する予定で、議会の承認を得て工事費を予算計上したうえで東近江市と修繕工事に係わる「工事協定」を締結し、協定締結に伴う議会承認を得たうえで入札執行となる見通し。今のところ時期は未定ながらも、これらの諸手続きを経て9月から10月頃には入札執行・工事着手となる模様。20年度にかけて工事を進め、21年3月末の完成を目指して橋梁の修繕工事を進めていく方針。
 なお、東近江市の今年度当初予算では、橋梁長寿命化対策事業で栗見橋の橋梁修繕工事等負担金8400万円と、20年度の債務負担で同工事負担金1億2600万円を予算計上している。

提供:滋賀産業新聞