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滋賀産業新聞
2019/05/14

【滋賀】竜王町 クライミング施設の整備

 2024年(令和6年)第79回滋賀国民スポーツ大会(滋賀国スポ)のスポーツクライミング競技の開催町となった竜王町は今年度、「地元出身の国スポ選手養成」と「クライミングによる町民の生涯スポーツの推進」の観点から、選手養成拠点で、且つより多くの町民がボルダリングに親しむことができる本格的なクライミング施設の整備に向け、既存施設の利活用を前提に、規模やウォール構成等について具体的な検討を行なう。
 当初予算に、クライミング施設検討事業費300万円とスポーツクライミング普及啓発事業費46万3千円を計上。竜王町総合運動公園内の屋根付き多目的グラウンド「ドラゴンハット」とドラゴンスポーツセンター体育館を利活用する既存施設として、検討事業費に設計業務委託料まで含め業務発注。順調に行けば今年度内に設計までまとめ、次年度以降の施工に備える。
 スポーツクライミングは、自然の岩場での冒険的な挑戦(フリークライミング)が時代とともに進化していく中で、純粋にそのスポーツ性を強調したもの。1989年に開催されたワールドカップが最初の国際的な規模の正式な大会と、競技としての歴史は浅いが、1991年の第1回世界選手権で平山ユージ選手が銀メダルを獲得したのを最初に、現在では多くの世界大会で日本人選手が活躍。2020東京オリンピックの追加種目として採用が正式に決まり、世界で初めて五輪種目として行なわれるため、メダル獲得と共に、日本のクライミングシーンも大きなターニングポイントを迎えている。
 国スポ(国体)では、1980年の第35回大会から正式競技になった自然の山岳の登山道をトレイルランする縦走種目など「山岳競技」が、第57回(2002年、高知県)には踏査が廃止され縦走とクライミング(リード)の2種目となり、更に第63回(2008年、大分県)には縦走が廃止され、ボルダリングが新たに取り入れられた。
 スポーツクライミングの中でも気軽にできて達成感が味わえるのがボルダリング。高さ5b以下の壁を、ロープなどの安全器具を使わず登る。地面に落下の衝撃を吸収するためのマットが敷かれ、最低限の装備でいいので誰でも始めやすい。一方、リードは高さ12〜15bの壁を自分でロープをかけて進み、どこまで登れたか高さを競う競技。傾斜のある長いコースを登るため、持久力や回復力などが重要。
 竜王町では既に、子ども達がボルダリングに親しむ機会にと、運動公園施設の指定管理者・竜王町地域振興事業団がドラゴンハットに、また、日新産業梶i栗東市)の寄贈で町立幼稚園2園に、町が小学校2校に、それぞれ高さ約2bのクライミングウォールを昨年度に設置している。

提供:滋賀産業新聞