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建通新聞社(中部)
2019/05/24

【愛知】名市 久屋大通南エリア在り方案も視野に

 名古屋市住宅都市局は久屋大通の南エリア再生に向けて、2019年度に「久屋大通の在り方(南エリア部分)案」の取りまとめも視野に入れて準備を進める考えだ。本年度の検討業務は公募型プロポーザルの手続きを開始した。企画提案書は6月12日まで受け付ける。履行期間は2020年3月23日まで。
 提案では業務遂行能力の他、▽道路状況を踏まえて、地上と地下の連続性強化や回遊性を向上させる方策▽既設地下構造物を踏まえてにぎわい創出につながる方策―を実現させるに当たっての課題と解決の方向性について意見を求める。
 18年11月に開いた久屋大通再生有識者懇談会で、委員で総合プロデューサーの涌井史郎東京都市大学特別教授が提言骨子案を取りまとめていく方向性を示している。業務では、総合プロデューサーの意図や趣旨、指示を踏まえて在り方作成支援を行うとともに、エリアマネジメントを含む官民連携手法など具体的な事業スキームを検討・整理する。
 南エリアの再生に当たっては、北エリアと同様に地下から公園を展望できる吹き抜け空間を確保することで地上と地下の一体性・連続性を確保する計画。久屋駐車場またはエンゼルパーク駐車場の北側部分を対象に、駐車場としての機能を転換して吹き抜け空間とする場合に、地下1階部床面と天井を撤去しても構造物の基準耐力が確保できるかどうかを確認するとともに、不足する場合は補強などに向けた構造検討を行う。機能転換を検討する駐車場の場所は明らかにしていないが、久屋駐車場側を機能転換すると地下街から連続する形に吹き抜け空間を確保でき、エンゼルパーク駐車場側だと地下通路から現在箇所の視認性が向上することになる。既存構造物の構造検討では、他に駐車場出入り口を移設した場合の強度確認も同様に行う。
 久屋大通の南エリアは、久屋大通公園の面積が約5f。周辺の道路部を含めると約9fが検討対象。公園内の広場は、休日にはイベントが数多く開かれ、数多くの人でにぎわいが生まれている一方で、平日はそれほどでもない。再生整備を通じて、平日の魅力アップにつながる集客・交流機能の導入や公園機能を向上させ、公園の魅力アップや歩行者の回遊性向上を目指している。

提供:建通新聞社