トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設経済新聞社
2019/06/03

【京都】6月補正で強靭化に95億規模 新規で城陽橋、山城大橋等

 京都府の西脇隆俊知事は5月31日、定例記者会見で6月補正予算案の概要を発表した。
 滋賀県大津市で発生した保育園児らが巻き込まれる交通事故などを踏まえ、子どもの安心・安全を守る緊急対策を実施する。
 また獲得した国費を活用し、防災・減災、国土強靭化の更なる加速をはじめ、早急に対応が必要なものに予算を編成。規模は一般会計86億円台、特別会計14億円台の合計101億円台規模となる。
 新規で園児等交通安全緊急対策事業費に1億7000万円規模を計上。府管理道路における安全確保対策に1億円規模を充て、ガードレール・ポールの設置、路肩拡幅等による歩行空間の整備等を進める。保育所等周辺での道路標識等新設とドライバーへの注意喚起に5000万円規模を計上。巻き看板設置等による通行車両への注意喚起等を行う。保育所等が実施する安全対策への支援に2000万円規模を計上。資機材整備等を支援する。
 防災・減災、国土強靭化の加速のための補正予算に95億円規模を計上(公共・単独公共事業費(流域下水道事業含む14ヵ月ベース)…当初予算804億円→6月補正後899億円)。府から国に積極的な働きかけの結果、防災・減災をはじめとする公共事業で昨年度比1・4倍の国費を獲得した(土木費・当初内示ベース)。これを最大限活用し、防災・減災基盤の整備をはじめ、府民の安心・安全や、物流・人流の活性化等に結びつく基盤整備を積極的に推進する。
 これにより、河川・砂防・下水関係事業費は282億円(箇所決定ベース)となり、前年度から約62億円増(対前年度比128・3%)。道路関係事業費は301億円(箇所決定ベース)となり、前年度から約114億円増(対前年度比161・2%)。
 主な内容をみると、平成30年度被災箇所を中心とした災害防止緊急対策を進める([完成]閉亀川(亀岡市)、瀬ヶ谷川支渓(舞鶴市)、矢ノ谷川(綾部市)、谷河川(福知山市)、花尻川(京都市)、切山(笠置町)等)。自然災害が頻発する現状を踏まえた総合的な治水対策・防災基盤の強化を図る([新規]高野川(舞鶴市)、[継続]弘法川・法川(福知山市)、桂川・亀岡工区(亀岡市)、いろは呑龍トンネル(京都市、向日市、長岡京市)等)。
 道路関係では、@新名神高速道路・山陰近畿自動車道等と連携した幹線道路整備([新規]山城総合運動公園城陽線(城陽橋)(城陽市)、[継続]宇治木屋線(宇治田原町、和束町)等)A地域間交流の促進を図る基幹道路の整備を進める([供用]東中央線(木津川市)、[継続]国道423号(亀岡市)、[新規]網野岩滝線(京丹後市)等)B公共施設の耐震化・老朽化対策の推進([新規]国道307号山城大橋(京田辺市)、[供用]和束井手線株山橋(井手町)等)。
 このほか、中小企業の生産性向上と人材確保として、京都の未来を拓く次世代人材活躍プロジェクト事業費に2億5000万円規模を計上。働き方改革セミナーの実施、生産性の向上につながる中核人材採用のための補助制度の創設、中小企業が求める高度・中核人材の育成や、育生人材と中小企業のマッチングを実施する。