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北陸工業新聞社
2019/06/04

【富山】児童が地図、測量の役割学ぶ/高野小(立山)で「測量の日」関連行事/県測量設計業協会 

 富山県測量設計業協会(榮知之会長)の主催による「地図教室」・「測量実習」が3日、立山町立高野小学校で開催された。後援は国土地理院北陸地方測量部。
 国土交通省が定める6月3日の「測量の日」および近代測量150年の関連行事。協会と同測量部では毎年、県内の小学校を訪問し、測量と地図の役割、重要性などを理解してもらう活動を展開している。
 この日は5・6年生42名が参加。開会あいさつではまず、高野小学校の松井美之校長が、「授業では経験できないことを、専門家から教えてもらえ、大変嬉しく思っている。測量は家を建てる時、橋やトンネルを造る時など、いろんなものの基本になっている。本日はとても良い機会であり、皆さんと一緒に勉強したい」と話した。
 同協会の榮会長は、「上市町と立山町にまたがる剣岳一帯は山に登れる人がおらず、日本で唯一、地図がなかった場所。112年前、登頂に成功した時のベースキャンプは立山町に設けられ、映画にもなった。当時の測量は軍隊が行っており、それほど測量は重要なもの。立山町と測量は関係が深い。今日は一部だが、測量を体験してもらいたい」と述べた。
 校舎内で開いた地図教室には、北陸地方測量部から横川薫防災情報管理官と測量課の平家護測量係長が出席。平家氏が講師を務め、方位記号とスケールバー、地図記号のポイントを説明し、「これらを手がかりに地図を見ることで、目的地へたどり着ける」と解説。新たに「自然災害伝承碑」を地図に掲載すべく、準備を進めていることのほか、地理院地図の概要なども紹介した。
 グラウンドで行われた測量実習では、児童が5班に分かれ、歩測による距離測定、水準測量、トータルステーションでの距離測定、三角定規を使った木の高さの測定、GPSでの身長測定をそれぞれ経験。ドローンによる空中写真撮影も行われた。経澤達朗理事の閉会あいさつに続き、児童代表の女川紅音さんがお礼の言葉を述べた。
 なお、測量実習では協会員から舘下コンサルタンツ スカイラーク企画航測社、森井コンサルタント 魚津測量設計事務所 富山測量社 中田測量コンサル 立山コンサルタント 酒井工業コンサルタント 協和測量設計のほか、シーティーエスが指導に当たった。

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