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建設経済新聞社
2019/06/07

【京都】田辺排水機場再整備で能力UP 事業費は17億8800万円

 京都府は、京田辺市田辺西浜の田辺排水機場について、再整備を行う。
 田辺排水機場は、京田辺市中心街を集水する一級河川防賀川から一級河川木津川に排水する施設で、府営綴喜郡西部排水改良事業により、昭和34年に造成された横軸斜流ポンプ(Q2・53m3/s、φ1000o、1台)。集水面積は759fで、木津川水位が低い場合は神矢、西浜樋門により木津川へ自然排水及び天津神川暗渠から防賀川へ自然排水され、木津川水位上昇に伴い自然排水不能となった場合は神矢排水機場周辺で湛水が発生している。造成後約60年が経過した中で、流域開発等による都市化の進展で排水量が増加するほか、施設構造が河川管理施設構造令等の諸基準に合致しておらず脆弱な施設のため、大雨時には堤内地で湛水し、農地、民家、公共施設に浸水被害の恐れがある。
 再整備ではポンプの更新と能力アップにより農地の湛水被害を減らし、農業生産の維持、地域住民の安全確保を図る。
 計画によると、排水ポンプは、横軸斜流ポンプφ1000×2台、ディーゼルエンジン143kw×2台。樋管はBOX(W1・9m×H1・8m×L42・0m)。付帯設備は除塵機設備、建屋、樋門、吐出水槽、導水路工、遊水池。操作盤は操作盤、電話回線を利用した監視システム一式。
 仮設工として、工事施工に必要な堤体の仮締切工の設置を行う。重機の搬入等により、仮設道路の設置を行う。仮締切工は、造成時(大型土のう1196袋、鋼矢板L56m、H18・0m)、撤去時(大型土のう5600袋、鋼矢板L36m、H18・0m)。進入路工はL475・3m(堤内404・4m、堤外70・9m)。
 工事による改変範囲は限定的だが、京田辺市の田園環境整備マスタープランにおいて環境配慮区域に定められていることから、工事範囲を最小限に抑えるなど配慮を行う。
 農村地域防災減災事業(用排水施設等整備事業)として新規事業化。総事業費は17億8800万円を見込む。内訳は工事費16億1900万円、測量試験費1億2700万円、用地買収補償費4200万円。
 事業期間は平成31年度(令和元年度)から令和7年度までの7ヵ年。
 山城広域振興局は、今年度は8000万円を予算化。測量、実施設計業務一式を進める。
 その後、令和2年度に用地買収補償、仮設道路工、機場工、遊水池等に着手する。令和3年度に樋門工、令和4年度に建築工事、機械設備工事、電気、水管理設備工、堤外水路工に着手する。令和6年度から旧施設撤去を進め、令和7年度に周辺整備などを行う予定。