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滋賀産業新聞
2019/06/12

【滋賀】日野川改修期成同盟会 2019年度定期総会を開催

 近江八幡市・野洲市・東近江市・竜王町・日野町の沿川3市2町で組織し、首長・議会議長・担当常任委員長が委員の「日野川改修期成同盟会」(会長=西田秀治竜王町長)の19年度(令和元年度)定期総会が去る3日、竜王町防災センターで開催された。
 昨年度の総会で、西田竜王町長が「今の進行状況では(現在の)整備実施区間より上流に位置する蛇行しボトルネックとなっている中流部の整備の明日が見えない」と訴え、他の市町首長・議会議長らが賛同の意思を表明し同盟会の『総意』として取りまとめた「整備実施区間『延伸』」の提案が、県に認められ準備区間と位置付け調査に着手。23年度(令和5年度)に変更が予定されている次期河川整備計画に盛り込み、24年度からの事業着手の見通しとなった『中流部の改修』―。
 また、概算事業費70億円と多額の費用を要することが明らかになり事業の進捗に大きな影響を及ぼすことが懸念された「JR東海道本線日野川橋梁の架替」が、18年7月豪雨を受け国が創設した個別補助事業『大規模特定河川事業』に採択―と、2つの難関を乗り越える明るい報告に、西田会長が「関係各位のおかげ」と冒頭の挨拶で感謝を述べ、山仲善彰副会長(野洲市長)が閉会の挨拶で「画期的」と評価。一方で「一日も早い上流部までの抜本的な改修の実現に向け、気を抜くことなく、協力してなお一層の要望活動を」と、今年度も関係各機関等への要望書の原案となる決議文を全会一致で採択、引き締めを図り気勢を上げる総会となった。
 採択された決議文は、「鈴鹿山系の綿向山に源を発する流域207平方の日野川は、中下流部が典型的は天井川を形成しており、過去には昭和28年・同34年(伊勢湾台風)災害など多くの水害に見舞われ、近年では平成25年9月の台風18号時には、日野川の2箇所、支流・祖父川の1箇所で堤防の崩落が発生。また、一昨年10月の台風21号時には、支流・新川が決壊し伊勢湾台風時に迫る浸水被害が発生するなど緊迫した事態となり、沿川住民は絶えず破堤の危険にさらされている」と訴え、「県事業の日野川広域河川改修事業は、当面の目標であった下流4区間が平成24年度に概ね完了し、同25年度から第2工区の整備に着手、現在古川橋までの段階整備が完了した。しかし、沿川住民の願いは、同事業の早期の完遂のみならず、『改修全体計画である河口(近江八幡市)から出雲川合流地点(日野町)までの25の抜本的改修の実現』である」とし、▼早期の整備実施区間の延伸▼国直轄区間としての整備および国土強靭化の一層の推進のため日野川改修関係事業費の大幅な予算確保―を求めて行く。

提供:滋賀産業新聞