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日刊建設工業新聞
2019/06/13

【鳥取】鳥取港長期構想素案を提示/港湾機能の強化策など

 鳥取港の将来を見据えた長期構想の素案がまとまり11日、学識経験者や物流、地元関係者らで組識する検討委員会(委員長・須野原豊日本港湾協会理事長)に示された。現状の課題やニーズを踏まえ港湾機能の強化や活用策を盛り込んでおり、県は今後年内にかけて具体的な施策を煮詰める。
 構想素案は、20〜30年先の将来像として▽物流▽人流▽安全・安心―の視点から六つの戦略で構成。戦略テーマごとの施策と取り組み例を挙げた。
 物流拠点としての機能強化は、港内の静穏度を高めるため第1、第2防波堤を延伸。安定した航路の確保では、土砂閉塞が起きやすい千代航路に代えて西側の西浜航路をメイン航路とする。
 輸送の効率化に向けた基盤整備は、大型船に対応した施設整備や多様な貨物を保管できる建物整備をはじめ、ふ頭の造成、用地再編も視野に入れて利便性を向上させる。
 また、交流拠点と賑わい形成では、港湾緑地の再整備やクルーズ船の受け入れ施設整備などに取り組む。
 素案に対し、検討委の各委員は「境港」との役割分担を明確にするよう指摘したほか、「地場の基幹産業にいかに貢献していけるか」といった観点も加えるよう求めた。
 今後の検討スケジュールは、今夏に素案のパブコメを実施。9月〜10月にかけての次回検討委で構想案をまとめる。
 県空港港湾課では「年内に長期構想を策定したい」と話しており、構想に沿った施設再編や整備を反映した港湾計画を20年度に改訂する。

日刊建設工業新聞