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滋賀産業新聞
2019/07/01

【滋賀】豊郷町 役場庁舎の増改築事業

 豊郷町は、6月補正に委託料を盛り込み町議会の承認を得た役場庁舎増改築事業に係る実施設計修正業務について、修正前の実施設計を担当した滑ツ境空間設計(長浜市)と随意契約を結びこれに着手した。
 2016年(平成28年)4月の熊本地震を教訓として、2017年度から2020年度の時限措置として創設された役場等庁舎の耐震整備の促進のための起債「市町村役場機能緊急保全事業債」の活用期限となる「2020年度までの着工」に向け、出来る限り早期に発注図書を取りまとめる考えで、現時点では、「最速で今年9月補正で工事費の予算化」も視野に入れている模様だ。
 予想される大地震の発生に備え、災害時の拠点となる庁舎の安全性確保、発災時における行政サービスの確実な業務継続の必要性から、拙速は避けながら可能な限り早急な庁舎整備を目指す。
 同町の現町役場庁舎は、▽築年不明の木造棟、▽1930年(昭和5年)築の旧館棟、▽1977年(昭和52年)築の本館棟、▽1996年(平成8年)築の別館棟からなる。
 2011年度(平成23年度)に耐震診断を実施し、耐震補強工事の検討と合わせ、現庁舎全体の事務所機能、住民サービスと利活用等について問題点を整理し、4種類の基本設計素案を議会に提案するとともに、庁舎を利用する町民で、これまで不便などを感じている高齢者・福祉等の関係機関・団体、防災関係者などから意見を聞く「意見交換会」も開催。その内容を基に、職員による庁舎検討委員会で検討を行ない、『安心・安全で優しい』をコンセプトとした豊郷町庁舎増改築事業計画を2014年(平成26年)1月に策定、公表。3棟を解体、別館棟を増築する形での実施設計を取りまとめたが議会とコンセンサスが図れず、2018年度には本館棟も残す案での実施設計もまとめたが、様々な観点から最良と判断した当初計画に立ち返って早期実現を図ることを決定した。
 修正設計は、別館棟のみを活用し、RC造3階建、延1500〜1600平方bの増築棟を建設する過去の実施設計案をベースに、以降の議会等との協議で出たアイデアを盛り込み設計内容の一部見直しを行なうとともに、工事費も建設物価変動等の影響などを見据え精査、積算する。なお、修正前の設計案については2年前の時点で約13億円の工事費を見積っていた。

提供:滋賀産業新聞