トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(中部)
2019/07/17

【愛知】名市交通局 名駅再整備の地下鉄関連検討に

 名古屋市交通局は、名古屋駅前広場再整備に伴う2019年度の乗り換え空間向上に向けた検討に着手する。本年度は、地下鉄東山線南改札〜名鉄名駅再開発計画間と、桜通線の鉄道警察隊詰め所付近をバリアフリー化するための予備設計レベルの検討を行う計画だ。関係者協議や都市計画手続きなどの進捗を踏まえて、20年度以降に実施設計を策定していく方針。
 東山線南開札〜名鉄名駅再開発計画間は、名鉄百貨店北側の階段がある付近に地上へ出られる空間を設ける。上り・下りのエスカレーターの他、エレベーター1基を配置する計画。
 桜通線は、桜通口から桜通線の鉄道警察隊詰め所につながる階段が対象。既存の階段を撤去し、上り・下りのエスカレーターと階段を新たに設置する。
 予備設計では、既設構造物を撤去した場合の残りの構造物の安定検討と補強方法の検討を行うとともに、開口補強後の最大開口寸法を把握する。また、既設構造物の上床版を一部撤去した場合の開口補強後の最大開口寸法も算出する。その上で、エスカレーターやエレベーターを新設する検討を実施し、概略工程表や概算工事費を算出する。
 その他、駅前のモニュメント飛翔&狽ノある地下鉄換気塔の再整備駅前広場内への移設に向けた検討も実施する。
 駅前再整備に伴う予備設計は、住宅都市局の要請を踏まえて18年度に着手。桜通線の太閤通口側エスカレーターの上りエスカレーターを上り・下りエスカレーターに改める検討と、東山線の地下コンコース(南改札口〜中改札口〜北改札口間)の、間仕切り壁を撤去することで地下街とコンコースの見通しを改善させるための検討を実施した。
 名古屋駅駅前広場の再整備プラン中間取りまとめでは、鉄道・バスなどの主要な乗り換え動線はバリアフリー化することとしている。中間取りまとめ記載の地下鉄関連で18〜19年度の検討箇所以外で昇降施設がないのは、東山線の中改札と南改札付近。同局の交通事業経営計画2023では、東山線の名古屋駅は、名古屋の玄関口にふさわしい地下鉄駅の整備を行うとともに、同線の混雑緩和を検討するとしており、そうした調整・協議を踏まえて具体策を決めていくとみられる。
 本年度の検討業務は「名古屋駅乗換空間及び地下歩行者空間の整備に伴う予備設計業務委託(その2)」の一般競争入札を公告した。入札書は7月24〜26日に受け付ける。履行期間は20年2月28日まで。

提供:建通新聞社