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建通新聞社(神奈川)
2019/07/30

【神奈川】横浜市 飯島調整池を開削岩着の地下2階地上2階建で

 横浜市環境創造局は飯島雨水調整池の整備計画を固めた。幅30b×長さ40b×地下約26b×地上約11bの鉄筋コンクリート造地下2階地上2階建てで、開削岩着による直接基礎の施設とする。併せて2020年度第2四半期〜23年度末(20年7月〜24年3月)の工事工程を組んだ。昭和設計(大阪市北区)に委託した土木関係の詳細設計を経て、19年度末にも主要な土木工事の入札手続きをスタートさせる。
 栄区飯島町の地盤が低い地域(飯島地区南部低地区)の浸水被害を軽減するため、同町内にある旧豊田高校グラウンド跡地の一部を利用して整備する。貯留量約1万5600立方bの「溜めきり型」で、周辺に降った雨の集水と調整池からの排水のための内径250_〜1500_、延長約2`の管渠も敷設して、1時間当たり約60_の降雨に対応できるようにする。調整池上部にはグラウンドを再整備して、工事前と同様に地域のスポーツ活動などの場所とする。
 18年度に昭和設計で進めた基本設計の中で、近接するJR根岸線の高架橋などを考慮して▽開削杭基礎(広く浅い躯体を杭基礎を打って開削工法で築造)▽ケーソン(狭く深い躯体をJR高架橋から離して築造)▽開削岩着(JR高架橋から離しつつ、開削工法で岩盤層の上部に躯体を築造)―の3パターンを比較。その結果、JR高架橋への影響が少なく杭基礎も不要な「開削岩着」を採用し、跡地南端の一角に施設を配置することになった。
 地下に▽調整池▽ポンプ室(口径250_×毎分8・8立方bの主排水ポンプ2台、口径150_×毎分2・1立方bの小降雨排水ポンプ2台)▽ゲート室(流入ゲートとフラッシュゲート、6台)などを収容。地上には機械室や電気室などを置く。自然通風式の簡易脱臭装置も設ける。
 土工・仮設・土木躯体の主要な土木工事を20年度第2四半期〜22年度末、建築と機械・電気設備の工事を22年度下期〜23年度末(21年度に詳細設計、建築工事は23年度上期まで)、付帯工の土木工事を23年度に単年度で行う工程を予定している。
 20年3月23日を期限とする土木関係の詳細設計を通じ、各種図面を作って数量を把握した上で、工事発注図書をまとめることにしている。

提供:建通新聞社