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滋賀産業新聞
2019/08/02

【滋賀】東近江市 布引の森整備

 東近江市は、16年度から取り組んでいる「(仮称)布引の森」整備事業について、今年度は管理棟(ネイチャーセンター)の設計と人工林エリアの間伐を行なう。先月10日に執行した「管理棟新築工事設計監理業務」の指名競争入札で担当事務所を大村建築設計事務所(長浜市)に決定。設計業務を今年度内にまとめ、工事は来年度(8月〜3月)に行なう予定。
 (仮称)布引の森は、『〜人・自然・生きものが織りなす心がときはなたれる森〜』をコンセプトに、里山の自然を生かし、環境学習を通じて自然と人を繋げる場として整備する。設置場所は、国道307号沿いの布引丘陵、市町境に位置する日野町北脇字カミ山1番5、1番114及び1番115。
 同市と日野町が、「東近江市の公の施設を日野町の区域内に設置すること」について合意。市町議会の承認も得て、市は16年度、整備面積約9・8f全体の基本設計と、最初に整備に取り掛かる沈砂機能を持つ調整池の実施設計業務を発注。17年度は、全体(管理棟を除く)の実施設計と調整池築造工事を実施し、18年度は同森の整備に伴う国道307号道路改良工事を行なった。
 今年度に設計し、来年度に工事を行なう管理棟新築工事は、平屋建で床面積300平方b程度。構造は「比較検討の上決定する」としている。主な所室は、学習室(80平方b程度)・ロビー・事務室・休憩室・トイレ・軒下スペース。学習室とロビーは必要に応じて可動間仕切りの設置等により一体的に利用できるようにする。また、ロビーには薪ストーブの利用を検討。木造とする場合は一般流通材を活用した大スパン木構造とするなど、施工性・経済性を考慮することを求めている。駐車場や植栽や等の外構は別途。上水・電気の引込、雨水・排水処理(浄化槽)施設等施設を利用するために必要な設備は含む。概算工事費は8000万円から1億円まで。
 設置目的を「里山を保全・再生し、人と自然のつながりを育み、自然の恵みを後世へ引き継いでいくための環境学習施設」―としており、人工的に手を加えるのは最小限にとどめる。施工済みの沈砂機能を持つ調整池1池と、管理棟(ネイチャーセンター)を設ける以外には、駐車場を普通車両24台分、大型バス2台分、身障者用1台分の駐車スペースを確保。約9・8fの区域内に延長約1440bの遊歩道をめぐらす。

提供:滋賀産業新聞