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建通新聞社(神奈川)
2019/09/17

【神奈川】横浜市大2病院 大学病院機能集約、1千床に

 横浜市立大学は付属2病院の再整備で、大学病院機能を1病院に集約して病床規模を1000床程度にする方向性を整理した。また、地域に必要な医療機能を民活も視野に入れて確保することなどを考えている。今後、再整備用地を検討するなどして計画案をまとめる。創立100周年の2028年を目安に再整備を進める方針だ。
 市大の付属2病院は金沢区福浦の付属病院(674床)と南区浦舟町の付属市民総合医療センター(726床)で合計1400床。医学部の定員増に伴う施設の狭隘(きょうあい)化や建物・設備の老朽化、診療圏の競合、同規模2病院体制による設備投資の重複といった課題を抱えている。
 このため市大は第3期中期計画(17〜22年度)で「中長期的な再整備構想の検討を進める」こととし、18年度に副学長らの委員会を設けて方向性を練っていた。
 大学病院機能の1病院への集約は、経営を効率化して高度医療の提供と先進的な医学教育・研修を安定的に行うのが目的。病床規模は▽医学教育(2病院に分かれている医学科の臨床実習を1病院で実施)▽医学研究(特定臨床研究の実施など)▽経営の視点も含めた診療(高度急性期・急性期医療の需要過剰、病床利用率の低下など)―の面から1000床程度が妥当とした。
 再整備のパターンは「1病院体制(2病院の統合)」と「2病院体制(メイン病院―サブ病院)」の二つ。1病院体制は大学病院機能を持つ1000床程度の病院の他、地域医療に必要な医療機能を民活も視野に確保する。一方、2病院体制では大学病院機能を持つ1000床程度の病院の他に、地域に必要な医療機能を整備して市大が経営するとしている。
 再整備を巡っては、市大を所管する市も専門的な見地から調査審議に当たる有識者会議を7月に設置。今秋をめどに市への意見書をまとめてもらう。

提供:建通新聞社