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滋賀産業新聞
2019/09/27

【滋賀】近江八幡市 八幡学区の避難・防災拠点整備

 近江八幡市は、八幡学区の災害時避難施設整備として、八幡小学校と八幡コミュニティセンターの災害時避難施設機能並びに防災拠点施設機能を強化する施設整備を計画している。
 昨年、八幡学区の災害時避難施設機能が盛り込まれていた前の新庁舎建設計画の中止を受け、八幡学区まちづくり協議会が市に要望。市が、道路を挟んで隣り合う小学校(本町5丁目5、校舎=90年9月竣工、RC造3階建搭屋付、延7244平方b、体育館=81年3月竣工、S造一部2階建、延1469平方b)とコミセン(宇津呂町73―1、03年3月竣工、W一部RC造一部2階建、延1253・87平方b、敷地面積2572・77平方b)に、災害時用の自家発電機能・飲料水供給機能・汚水貯留機能を整備する計画を示し、今年度当初予算に施設整備に向けた設計委託予算を計上した。
 しかし、実施に向けた詳細を検討する中で諸問題が浮上。コミセン敷地内の配管等埋設物により、埋設予定の公共下水道が使用できなくなった場合を想定した汚水排水一時貯留槽の容量、飲料用受水槽の容量を、当初の予定より低く抑える必要が生じ、その分を小学校に移す計画に変更。
 避難所機能より災害対策拠点としての機能を大きく担うことになるコミセンの施設整備については、当初のスケジュール通り今年度10月中に設計業務を発注し、20年度の施工(工期約3ヵ月間)を予定。
 小学校については、避難施設としての施設整備を、授業との兼ね合いを考え、20年度に設計業務を発注、21年度に施工を予定している体育館の大規模改修工事とスケジュールを合わせることにした。ただし、今月17日に入札、井上建築設計事務所に設計業務を委託したエレベータ設置工事は20年度の施工を予定。
 同市では、東日本大震災を教訓に防災機能を強化した施設として、自家発電機能と飲料水供給機能を備え、水・電気を3日間自給、学区民の約1割が一時的に避難生活を送れる小学校などの教育施設とコミュニティセンター一体型の『コミュニティエリア』を市内全学区で整備することを目指し進めている。
 12年度に金田学区、13年度に島学区、15年度に桐原学区、17年度に岡山学区―において小学校とコミュニティセンター等を一体的に整備するとともに、小学校とコミセンの老朽度違いから、14年度に馬淵学区及び老蘇学区、17年度に武佐学区において小学校近隣にコミュニティセンターを整備して小学校との連携を図っており、一体整備は4学区で完了、段階整備は3学区で着手となっている。
 コミュニティエリアは、防災拠点としての機能を確保するだけでなく、地域における防災・防犯活動や子育て・高齢者の見守り支え合い活動といった地域住民による自主的なまちづくりを進める活動拠点として、子どもから大人まですべての学区住民の絆を深める場となるよう、各施設相互利用を想定。今年度、安土学区で整備検討のための調査が行なわれている。八幡学区は、新市庁舎が防災拠点機能を担う予定が、既存施設の機能強化によってその役割を果たすことになった。

提供:滋賀産業新聞