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滋賀産業新聞
2019/11/01

【滋賀】東近江市 五個荘金堂等の歴史的資源活用まちづくり支援

 東近江市商工観光部観光物産課は、「五個荘金堂地域及び奥永源寺地域歴史的資源活用まちづくり支援業務」に係る公募型プロポーザルの実施を公告した。
 歴史的地域資源を有する2地域において、古民家等を活用し、分散型ホテルを整備するとともに体験型コンテンツを開発・整備、インバウンドを含めた観光客を呼び込み、景観の維持と地域の活性化に繋げて行く「観光まちづくり事業」を支援する事業者をプロポーザルで決定する。
 プロポーザルに参加できる事業者は、民間企業、NPO法人等の法人、個人事業主、各種団体等。11月5日まで申込を受け付け、企画提案書の受付締切は11月8日。11月中旬にヒアリングを実施し、契約予定者の選定及び選定結果を通知、契約を締結する。
 農林水産省の「農山漁村振興交付金(農泊推進対策)」を活用して行なうもので、今年度に、ワークショップ等を開催して地域課題の共有と対策(分散型ホテル等)の合意形成を図り、地域の開発コンセプト・物件整備計画を作成。20年度から核となる宿泊施設の整備に取り組み、21年度の分散型ホテル開業を目指して行く。運営は、中核法人となる「地域まちづくり会社」を新設、サブリース方式により外部事業者が宿泊施設・レストラン・店舗等の運営を行なうイメージ。

 事業主体の各地域歴史的資源活用まちづくり推進協議会(地元自治会・事業者、観光協会、行政で構成)が、これまでにまとめた事業概要は次の通り。

◎五個荘金堂地域歴史的資源活用観光まちづくり事業
 五個荘金堂地域は、近江商人発祥の地であり近江商人の本宅群と農家住宅が混在し美しい町並みを形成。平成10年に「重要伝統的建造物群保存地区」に選定され、美しい町並みを守るため地域ぐるみの活動が行われ、地域住民の景観保存の意識を高めてきた。また、その活動と合わせて、近江商人の本宅を一般公開し観光客の誘客を進めてきた。
 しかし、観光客数の減少という課題と合わせて、選定から20年が経過し地域住民の意識が変化、町並みの保存から活用について住民と議論し、今後の方向性を見出した上で、地域内にある市の施設「近江商人屋敷」(外村宇兵衛邸)を分散型ホテルの中核として整備、地域全体に分散型ホテルを整備し誘客を推進、地域の活性化に繋げていく。

◎奥永源寺地域歴史的資源活用観光まちづくり事業
 奥永源寺地域は、日本遺産の構成文化財に認定されており、政所茶、木地師、鈴鹿10座など様々な地域資源が点在しているが、資源を活用して収益性を確保するまでには至っていない。また、空き家の増加、人口減少と高齢化が進んでおり、集落活動の継続性をどのように担保するかが課題となっている。
 このため、古民家等の歴史的資源を活用して宿泊施設を整備し、地域資源を生かした体験メニューや、食と宿泊を組み合わせた地域活性化を図るため、空き家等の古民家1棟をフロント・体験棟、その他の古民家を一棟貸しの宿泊棟として活用し、地域全体で分散型ホテルとして整備。加えて、政所茶などの地域資源の魅力を味わえる体験コンテンツの開発を行い、地域の活性化につながる観光まちづくりを目指す。

提供:滋賀産業新聞