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北陸工業新聞社
2019/11/07

【石川】利活用策の検討を継続/県がいしかわ農業公園用地で/支持地盤まで深さ60〜70m 

 石川県農林水産部は、国道8号津幡バイパス沿いの金沢市二日市町地内にある「いしかわ農業公園」の有効活用策を巡り、昨年度に行ったボーリング調査などの結果、現地が軟弱地盤な上、高圧線が存在する付近では地上約9メートルまでしか利用できないことが判明したため、今後どういった用途での利活用が可能か引き続き調査検討を進めていく構えだ。
 農林水産省の補助を活用して1992(平成4)年度から98(平成10)年度にかけて農業植物園の名目で造成された同公園は、29・2ヘクタールの広さで、多目的広場4・9ヘクタール、芝生広場3・0ヘクタール、駐車場0・5ヘクタール、園路など1・4ヘクタール、農用地15・0ヘクタールなどで構成する。95(平成7)年度には農業公園基本構想が答申されたものの、県議会においてもさまざまな意見があり、長らく多目的広場としての暫定利用にとどまっていた。その後、17(平成29)年7月に地元町会が期成同盟会を立ち上げて有効活用を求めたのに対して県側は「白紙の状態で検討していく」との方針を示し、昨年度に地盤・地質調査などに着手していた。
 今年6月の県議会一般質問において中村勲議員が、学校や病院、アリーナといった具体的な施設名を挙げて、調査結果と県側の姿勢を質したのに対して、遠藤知庸農林水産部長は、現地のボーリング調査(5カ所)の結果、支持地盤までの長さが約60〜70メートルと深い位置にあることや、高圧線付近では地上から約9メートルの高さまでしか利用できないことを説明した。
 県では引き続き利活用策の検討を進めていく姿勢だが、仮に大規模な構造物を建てるには地盤改良や基礎杭といった手法が見込まれており、通常よりはコストがかさむことになる。

hokuriku