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日刊建設タイムズ社
2019/11/13

【千葉】建設予定地を変更へ/医療センターの建替/区画整理土地利用見直しで/船橋市

 船橋市の第15回新しい市立医療センターの在り方に関する検討委員会(中山茂樹委員長)が11日に開かれ、事務局から医療センター建替候補地の変更について報告を受けた。移転先となる海老川上流地区土地区画整理事業の土地利用計画変更に伴い、医療センターの位置を変更するというもの。土地区画整理事業の業務代行予定者にフジタが選定され、組合設立に向けて改めて地権者の意向を確認する中で、医療センターの建設予定地を見直してほしいとの声が多く上がり、先月、市に要望があった。
 市が作成した土地利用計画の素案(当初案)では、東葉高速鉄道にも近い都計道3・3・8号線と3・4・25号線の交差部付近を医療センター用地とし、その北側に低層の住宅地を配置する計画だったが、改めて地権者の意向を確認したところ、住宅地を希望する者よりも、むしろ東葉高速鉄道(新駅設置予定)に近い方で都市的な土地利用を希望する声が多かったため、その声を反映させるかたちで区画整理準備組合側が新たな土地利用構想(試案)をまとめ、新しい市立医療センターの在り方検討委員会に示した。
 新たな土地利用構想(試案)は、従前の医療センター用地の場所を、まちづくりのテーマでもある「ふなばしメディカルタウン構想」を踏まえて健康・医療関連ゾーンとするほか、従前の低層住宅地の場所を医療センター用地に変更。さらに、従前の医療センター用地のうち3・4・25号線沿いの土地を、沿道利用施設ゾーンへ転換する案。
 変更後も、医療センター用地については、これまでの基本計画を踏まえて約4万uを確保する考えだが、近隣への配慮が必要になるため、建物の形態はこれまで想定していた1棟高層の基壇型ではなく、高さを低く抑え、その分、複数の棟に分ける分棟型に変更する必要があると考えている。
 基壇型(1棟高層)と分棟型(分散、低層)の比較では、基礎、杭、土工、免震装置、外装・屋根面積の増加等により、当初の建設コストは保全コストは基壇型よりも分棟型の方が割高になることが見込まれるものの、棟ごとに機能に即した構造を採用できる、外来や見舞客、入院患者の動線を分けやすい、建て替えやメンテナンスの面で棟ごとの対応が可能などのメリットもあるとしている。
 これまでに策定した基本計画では、新しい医療センター(病院本体)は免震構造を採用し、延べ約5万u、建築面積約1万uを想定。低層階に外来部門や救急部門、手術部門等の診療に関する部門を配置するとともに、高層階には病棟部門を配置。病床数を501床(一般441床、緩和ケア25床、ICU20床、SCU15床)+精神身体合併病床としている。
 基本計画時点での概算事業費は437億円(消費税率10%で試算)を見込んでおり、内訳は設計・工事監理料等11億円、工事費(駐車場、保育所含む)290億円、医療機器等整備費74億円、移転費用1億円、用地取得費61億円(非課税)。
 基本計画の策定はアイテックが担当。2020年度で基本設計、20〜21年度で実施設計、21〜23年度で建設工事を進め、23年度中の開院を目指すとしており、本年度は、基本設計発注準備業務を日建設計に委託している。k_times_comをフォローしましょう
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