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滋賀産業新聞
2019/11/18

【滋賀】東近江市 五個荘金堂等の歴史的資源活用まちづくり支援

 東近江市商工観光部観光物産課はこのほど、「五個荘金堂地域及び奥永源寺地域歴史的資源活用まちづくり支援業務」に係る公募型プロポーザルで、契約候補者に一般社団法人ノオト(兵庫県丹波篠山市、伊藤〔西川〕清花代表理事)を選定し、近く契約する見通しであることを明らかにした。
 一般社団法人ノオトは、「なつかしくて、あたらしい、日本の暮らしをつくる」という『NIPPONIA』の理念に沿って、歴史的建築物を次世代に継承するための理念や手法、必要となる制度改正、それらを通じた地域再生について調査研究や政策提言を行ない、また、多様なバックグラウンドを持つ専門家や組織の連携を通じて調査から計画、開発、運営まで、トータルなエリアマネジメントを実践。各地に点在して残されている古民家を、その歴史性を尊重しながら客室や飲食店、または店舗としてリノベーションを行い、その土地の文化や歴史を実感できる複合宿泊施設として再生していく取組みを展開している。
 東近江市では、歴史的地域資源を有する2地域において、古民家等を活用し、分散型ホテルを整備するとともに体験型コンテンツを開発・整備、インバウンドを含めた観光客を呼び込み、景観の維持と地域の活性化に繋げて行く「歴史的資源活用観光まちづくり事業」について、支援する事業者を公募で求めた。
 農林水産省の「農山漁村振興交付金(農泊推進対策)」を活用し、今年度にワークショップ等を開催して地域課題の共有と対策(分散型ホテル等)の合意形成を図り、地域の開発コンセプト・物件整備計画を作成。20年度から核となる宿泊施設の整備に取り組み、21年度の分散型ホテル開業を目指して行く。運営は、中核法人となる「地域まちづくり会社」を新設、サブリース方式により外部事業者が宿泊施設・レストラン・店舗等の運営を行なうイメージ。
 各地域歴史的資源活用まちづくり推進協議会(地元自治会・事業者、観光協会、行政で構成)がまとめた事業概要では、【五個荘金堂地域】は、近江商人発祥の地であり近江商人の本宅群と農家住宅が混在し美しい町並みを形成し平成10年に「重要伝統的建造物群保存地区」に選定され美しい町並みが保存されているが、観光客数の減少、地域住民の意識の変化に対し、今後の方向性として地域内にある市の施設「近江商人屋敷」(外村宇兵衛邸)を分散型ホテルの中核として整備、地域全体に分散型ホテルを整備し誘客を推進、地域の活性化に繋げていく。また、【奥永源寺地域】は、日本遺産の構成文化財に認定され、様々な地域資源が点在しているが活用して収益性を確保するまでには至っていない。また空き家の増加、人口減少と高齢化が進んでおり、集落活動の継続性を担保するため、古民家等の歴史的資源を活用して宿泊施設を整備し、地域資源を生かした体験メニューや、食と宿泊を組み合わせた地域活性化を図るため、空き家等の古民家1棟をフロント・体験棟、その他の古民家を一棟貸しの宿泊棟として活用し、地域全体で分散型ホテルとして整備。加えて、政所茶などの地域資源の魅力を味わえる体験コンテンツの開発を行い地域の活性化に繋げる―としている。

提供:滋賀産業新聞