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建通新聞社(東京)
2019/12/05

【東京】都 芝公園を核に新たなまちづくり実施へ

 東京都都市整備局は「芝公園を核としたまちづくり構想案」を取りまとめた。公園区域(未供用区域)にある民間のホテルの建て替えなど機能更新の動きを踏まえ、増上寺の空間と一体となった江戸東京の歴史・文化の再生や、活力と魅力を創出するまちづくりを誘導する方針で、かつての霊廟(れいびょう)などの位置に歴史・文化を発信する施設を整備するとともに、宿泊・コンベンション施設や商業施設、オフィスなどさまざまな機能を集積してにぎわいや観光・交流機能を強化する。施設整備や新たな機能導入に当たっては「公園まちづくり制度」の活用を視野に入れ、民間事業者による施設整備と一定量の緑の創出につなげる考え。都民意見の反映手続きを経て構想を確定する。
 芝公園(港区芝公園1〜4丁目)は、1873年(明治6年)に指定された日本で最も古い公園の一つ。戦後に隣接地に東京タワーが建設され、1964年の東京オリンピック大会開催に合わせ、増上寺に隣接する霊廟跡地に民間のホテルが建設され、増上寺と共に国内外から多くの人が訪れる観光名所となっている。
 一方、民間所有地内で約50年にわたってホテル利用がされているため、都市公園として供用できず、公園と周辺地域との連携や、歴史的な資源をまちづくりやにぎわいに活用できていない。
 そこで、老朽化したホテルの建て替えなどの動きを踏まえ、公園の機能をさらに高めつつ、活力と魅力あるまちづくりを誘導するよう、まちづくり構想を策定する。
 具体的なまちづくりは▽江戸東京の資源の再生と活用による国際的な観光・交流拠点の形成▽市街地環境の向上▽地域の防災性の向上―の三つの方針に沿って進める。
 観光・交流拠点の形成では、増上寺境内との連続性に配慮しながら、江戸時代からの空間構成を再生し、公園中心部の歴史的な魅力を高める。霊廟などのあった位置に歴史・文化を発信する施設やカフェなどを整備するとともに、広場や緑地などを設置し、扇状の崖線の緑を充実させる。日比谷通り沿いについては、二天門や練塀の再生・保存などによって当時の空間を再生。御成門(おなりもん)は当時の空間構成に配慮しつつ移設する。子院群の練塀なども保存・再生し、大門や子院群から増上寺、霊廟などに至る参道を整備する。
 民間施設の機能更新の機会を捉え、宿泊やコンベンションの導入など多様な機能を集積。これに合わせ観光バスや空港リムジンバスの発着施設、観光情報発信施設なども整備する。
 市街地環境の改善では、歴史的建造物の背景となる崖線の豊かなみどりを保全・拡充し、六本木・虎ノ門地区や愛宕地区などとの歩行者ネットワークも整備する。
 地域の防災性を向上させるため、まとまりのある広場や安全な避難経路の確保、防災トイレや防災井戸など防災関連施設の整備などを進めるとともに、地下鉄事業者と連携して地下通路や地下鉄駅などへの浸水防止対策を実施する。

提供:建通新聞社