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建通新聞社四国
2020/01/17

【高知】高知県 牧野植物園整備の20年度予算要望

高知県林業振興・環境部は、高知市五台山にある牧野植物園の磨き上げ整備に向け、2020年度は新研究棟の実施設計や建設地の敷地造成を進め、21年度の発注に備える。また幅員の狭い竹林寺前の道路拡幅計画策定や南海トラフ地震の津波浸水対策として「長江圃場」の移転候補地の測量設計なども計画しており、20年度当初予算に要望している。
 新研究棟建築に向けた設計などの委託料には6333万円を要望。現在、細木建築研究所(高知市)に委託して進めている基本設計に引き続き実施設計を進める他、建設地の地質調査や造成測量設計を外注する。また造成などの工事費には4925万円を要望している。上半期中に委託業務を外注し、早ければ下半期中に造成工事を発注する。
 現段階での新研究棟の規模は鉄筋コンクリート造3階建て延べ約1600平方b。CLTなど木質構造部材も活用する。施設内は研究部門やオープンラボ部門の他、眺望レストラン、ショップなども設ける。建築工事は21〜22年度の2カ年で実施、当初は既存の研究施設である資源植物研究センターを解体しながら段階的に建築を進めていくスケジュールを組んでいたが、基本設計の中で工程を変更する可能性もある。
 牧野植物園と竹林寺の間にある延長150bの狭あい道路拡幅に向けては、20年度に計画を作成し、21年度に詳細設計を外注、22年度後半の発注を目指す。拡幅に伴い南園では南門などの配置を見直すことが見込まれているため、周辺エリアの改修設計を21年度に外注し、道路拡幅工事に合わせ南園復旧工事も22年度後半の発注を予定している。20年度当初予算には道路拡幅計画と南園配置計画作成の委託料1121万円を要望している。
 南海トラフ地震による津波浸水の恐れがある長江圃場については、植物の一部を高台移転する。移転候補地として展示館東側を検討しており、20年度に測量調査、21年度に測量設計と開発許認可を進め、22年度に敷地造成工事や温室など設置工事を発注する。20年度当初予算には測量調査委託料287万円を要望している。

提供:建通新聞社