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滋賀産業新聞
2020/01/24

【滋賀】県湖東農業農村 県営犬上川地区の土地改良事業

 県湖東農業農村振興事務所の田園振興課では、甲良町をはじめ1市3町の受益農地へ農業用水を供給する既設の水管理制御施設を経年劣化により更新整備する「県営犬上川地区土地改良事業(水利施設等保全高度化事業)」を新規に計画しており、今年度の事業採択に向けて計画書の縦覧など諸手続きを進めている。
 新規採択を目指す犬上川地区の水利施設等保全高度化事業は、今年度から令和4年度までの4ヵ年計画での実施を予定。農業用水の水管理施設となるTM・TC装置(親局・子局)をはじめ、データ処理装置や監視制御装置、電動開閉器・無線装置などを更新整備する計画。
 犬上ダムを水源とする甲良町577・4fと、多賀町119・8f、豊郷町25・4f、彦根市1・1fの1市3町に跨る受益地723・6fの水田へと農業用水を供給する「水管理施設」を更新する計画で、総事業費は4ヵ年で5億7300万円を見込む。
 その内訳は、水管理施設の改修工事費に総額5億3400万円、設計等の測量試験費に1200万円、工事雑費に500万円、事務費に2200万円を振り分ける。事業採択を得て今年度内に実施設計に取りかかる予定で、新年度へと繰越して実施設計を進め、着工年度は未確定ながらも今のところ設計の完了を待って新年度内に初段工事が発注となる模様。
 犬上川地区においては、昭和8年からスタートした県営農業水利改良事業の犬上川ダム整備を皮きりに、昭和50年から県営かんがい排水事業、昭和55年から甲良南部地区や東部地区・豊郷東部地区・多賀西部地区など5地区で県営ほ場整備事業を。昭和50年から敏満寺地区で団体営補助整備事業、平成6年から楢崎地区で団体営構造改善事業などの土地改良事業に取り組み現在、犬上川ダムを取水源とする農業用水を受益農地へと供給している。
 今回の土地改良事業では、すでに耐用年数を経過し老朽化した水管理制御施設を改修(更新)するとともに、担い手への農地集積と集約化を計画的に進めることで、より効率的な用水供給と水管理の省力化、施設の安全性の向上を図り、農業生産性の向上および農業経営の安定を目指す。

提供:滋賀産業新聞