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建設経済新聞社
2020/02/10

【京都】京北の農集排を特環下水に統合 接続管路新設で来年度から設計

 京都市は7日、京北地域の上弓削農業集落排水事業について、京北特定環境保全公共下水道事業に統合することを明らかにした。
 京北地域の下水道施設は、上弓削地区を上弓削農集排、周山地区を京北特環下水として別々に整備し、早期の水洗化を進めてきた。その後、京北町の京都市との合併を経て、現在、農集排を産業観光局、特環下水を上下水道局が管理運営している。
 農集排は、運用開始から15年が経過し、今後、汚水処理施設の電気機器や機械設備等が順次更新時期を迎えることや、上弓削地区を対象とした小規模な下水道事業のため自立運営が難しく、安定した運営の確保が課題となっている。
 そのため、農集排の下水道管を特環下水に接続し、京北地域の下水道施設を一体的に管理する方針。
 令和2年度以降、事業統合に向けた取り組みを進める。
 統合内容は、@下水道の接続(農集排の下水道管と特環下水の下水道管の間に管路を新設する工事を実施し、双方の下水道管を接続する。接続工事区間は約260m。接続管路の新設に係る概算工事費は約1億3000万円を見込む)A汚水処理施設の統合(農集排と特環下水の下水道管の接続完了後、農集排の汚水処理施設の機能は廃止し、農集排で発生した汚水も含めて、特環下水の汚水処理施設で処理する。これにより農集排の汚水処理施設の運転経費及び設備更新費の削減を図る)B維持管理体制(統合後、農集排の下水道管等の設備一式は上水道局に移管し、上水道局が維持管理を行う)C会計の統合(統合後は農集排事業特別会計を廃止し、公共下水道事業特別会計に統合する)D使用料(統合にあたって使用料の変更はない(現在、農集排と特環下水の使用料体系は同一))E統合時期は令和6年度。令和5年度に下水道管の接続工事を完了する。
 今後のスケジュールによると、令和2〜3年度は産業観光局が基本・詳細設計、農集排の設備移管に係る固定資産台帳の整備、上下水道局が農集排区域を含めた下水道事業計画の見直しを進め、令和4〜5年度に産業観光局が接続工事を進める。令和5年度は上下水道局が下水道事業計画の変更申請、産業観光局と上下水道局が関係条例・規則の改廃を行い、令和6年度に運用開始予定。
 上弓削農集排は、計画処理人口810人、計画処理面積21・3f、計画汚水量267m3/日(日最大)。京北特環下水は、計画処理人口3500人、計画処理面積186・0f、計画汚水量1650m3/日(日最大)。