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建通新聞社四国
2020/02/14

【香川】香川県広域水道企業団20年度当初予算等可決

 香川県広域水道企業団(浜田恵造企業長)の議会定例会が2月6日に県庁内で行われ、2020年度の水道事業会計予算案と19年度水道の2月補正予算案を提案。原案通り承認・可決し閉会した。
 20年度からは本部・広域送水管理センターと、地域ごとの企業団各事務所が五つのブロック統括センターに移行し、業務をスタートする。このうち、中讃ブロック統括センターは、拠点となるセンターの建築工事(丸亀市富士見町1、鉄骨造2階建て延べ約1900平方b)で、着手後の基礎工事中に廃棄物が発見され、直下の土壌調査と地下水調査を行った結果、基準値を超える「ヒ素」が検出されたため、工事を休止した。
 県環境森林部とも協議し廃棄物除去など多額の環境保全対策費が必要となるため、企業団は工事中止を決定。2月補正予算に工事請負契約解除に伴う費用など1億5000万円を計上した。併せて20年度予算に新たな統括センターの設置計画検討費100万円を盛り込んだ。新年度に改めて設置の場所をブロック内の市町長や企業団議会の意見も踏まえて検討する。
 企業団議会定例会で浜田企業長は既存公共施設の有効利用も視野に検討し、センターへ業務移行までは丸亀をブロック内の本部としつつ、当面、坂出・善通寺・宇多津・琴平・多度津・まんのうに業務を分散配置し、運用する考えを示した。
 20年度当初予算は資本的収支の建設改良費が163億5000万円。前年度当初(153億6700万円)に比べ建設改良費が9億8300万円増加した。
 主に広域水道施設整備に15億8500万円、経年施設更新整備95億5200万円、水道水源開発施設整備に5億2500万円、その他建設改良(香川用水緊急対策事業費負担金7300万円を含む)に31億2000万円を計上した。
 東讃ブロックで管路の更新と導水施設の新設、小豆ブロックで管路の更新と浄水施設の更新、高松ブロックで管路の更新、配水コントロール設備の更新と送水施設を新設。中讃ブロックでは管路の更新と配水施設の更新、西讃ブロックで管路の更新と送水施設の更新、広域送水管理センターで管路の更新と浄水施設の更新・耐震化を進める。
 危機管理対策事業ではハード・ソフト対策を20年度に実施する。緊急導水管路整備として2億5500万円を計上し東部浄水場(府中)と浅野浄水場(高松)を結ぶ、緊急導水連絡管の整備を進める。東讃ブロック統括センターに給水車を1台配備する。
 地震対策で63億9300万円を計上し、老朽化した基幹管路や浄水場施設などの耐震化を計画的に進める。
 風水害対策施設整備として1億2400万円を計上。東讃ブロック統括センターに非常用発電機を導入し、内海浄水場、綾南浄水場に非常用発電機を整備。浸水対策工事を進める。
 ソフト施策では高松、府中、丸亀に分散する水質検査室の在り方を検討し応急給水体制整備に取り組む。渇水対策として取水実績を踏まえて各水源の取水能力を検討し、渇水時などにおける水源運用の基礎データを整理。浸水想定区域内に立地する水道施設について浸水と停電対策を検討する。
 この他、ブロック統括センター関係で東讃ブロック統括センター(さぬき、東かがわ)整備で19年度に引き続き庁舎となる「旧津田幼稚園」の改修を進めるため、建設改良費3600万円と初度調弁1400万円を盛り込んだ。同改修は6月中旬に完成。6月から統括センターに移行する。
 小豆ブロック統括センター(土庄・小豆島)は、小豆島町の池田保健センターの2階で4月1日から移行。高松ブロック統括センターも4月1日から現高松事務所の場所で移行する。
 西讃ブロック統括センター(観音寺・三豊)は、県の三豊合同庁舎で5月から移行する。

提供:建通新聞社