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日刊建設タイムズ社
2020/03/03

【千葉】新年度に造成工事着手/県総合救急災害医療センター/当初予算に事業費35億円

 県病院局は「(仮称)千葉県総合救急災害医療センター整備事業」で新年度、実施設計や用地の取得、土地造成工事を予定している。県の当初予算案に事業費35億5102万4000円を計上。実施設計は本年度からの継続で、梓設計(東京都品川区東品川2―1―11)が担当。設計工期は本年6月30日まで。実施設計完了後に具体的なスケジュールを決めるが、工期は2020〜22年度の3か年を予定している。
 事業費の内訳は実施設計2億2010万円、建設用地取得24億6947万4000円、土地造成工事8億3621万7000円、新病院開設準備支援事業2523万3000円。
 同事業は、身体と精神の疾患を合併した救急患者の受け入れ態勢の向上や、災害時の包括的な医療支援の提供を図るため、県救急医療センター(千葉市美浜区磯辺3―32―1)及び県精神科医療センター(千葉市美浜区豊砂5)を「(仮称)千葉県総合救急災害医療センター」として統合し、併せて精神保健福祉センターを同一敷地内に整備する。
 建設場所は現精神科医療センターの隣接地で、千葉市美浜区豊砂6―1ほか地先。敷地面積は約4万2000u。用地については県企業局が所有し、同局から取得する。
 建物規模は、新病院棟がSRC造(一部S造)4階建て延べ約1万9900uで、これに県精神科医療センターを合わせた面積は延べ約2万1000uとなる。また、防災棟、院内保育所の整備も計画している。
 新病棟は免震構造、防災棟はRC造平屋建て、院内保育所は木造平屋建ての耐震構造。
 病床数は一般100床(一般68床、ICU12床、HCU20床)、精神50床(隔離室・保護室16床、後期病床34床)の合計150床。
 基本設計における病院本棟の断面構成は、1階に身体・精神の救急外来、一般外来、サービス部門を設置。2階に身体科入院機能100床、3階に精神科入院機能50床を配置し、それぞれ1フロアに集約する。行政機関の精神保健福祉センターは4階に単独配置し、入口から専用の動線を確保し、一般利用者に配慮する計画。屋上上部にはヘリポートを整備する。
 既存病院を運営しながら、造成、建設工事を実施。敷地の盛土を行い、1階レベルを海面から6・0mに設定し、津波や高潮の浸水を防ぐ。県道側に主玄関と外来部門、東側に救急部門を配置。前面道路(県道15号線)側に院内保育所、院外薬局を配置し、利便性を確保する。駐車場は外来及び職員駐車場として450〜500台を確保する。
 施設では、救急医療センターと精神科医療センターの一体的整備により、身体・精神科合併救急患者に迅速かつ適切な医療を提供するとともに、防災棟やヘリポートの整備により迅速な搬送を実現。また精神保健福祉センターとの連携により、隙間のない精神保健福祉サービスを提供する。k_times_comをフォローしましょう
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