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北陸工業新聞社
2020/03/17

【富山】26名に認定証を授与/ヘリマネ養成講座修了式で/県建築士会/歴史的建物の保存活用へ 

 富山県建築士会(近江吉郎会長)は14日、富山市のサンシップとやまで、19年度「ヘリテージマネージャー養成講座修了式」を開き、計26名に認定証を授与した。これにより、県内の認定者は延べ53名となった。
 ヘリテージマネージャー(地域歴史文化遺産保全活用推進員)は、地域に眠る歴史文化遺産を発見・保存・活用し、地域づくりに活かす能力を持った人材。養成講座は県建築士会の「まちづくり委員会歴史まちづくり部会」(今村彰宏部会長)と、「ヘリテージネットワークとやま」(池田通則代表)が主催し、3期となる19年度は、昨年10月から今年3月に県内各地で計9回開いた。基礎知識、工法・技法、まちづくりの3部構成で、全70単位のうち、建築士の有資格者が60単位以上を受講すれば、ヘリマネとして認定。一般の人が同様に受講した場合は、修了証を発行する。
 14日は19年度最終の講座後、修了式が行われた。冒頭、近江会長があいさつし、「文化庁が認定する主任技術者は、人材が不足している。連合会が文化庁、国交省と詰めている状況だが、将来的にヘリテージマネージャーが行政支援を行う可能性もあり、そういう意味ではヘリマネは登竜門。これからのスキルアップが重要であり、しっかり勉強を重ねてほしい」と述べた上で、「建築士会では、会員一人ひとりが自分の居場所を見付けながら、地域貢献をしっかり行う組織にするため、ソーシャルメディアが使える建築士を養成する講座を実施したいと考えている。建築士会に入会し、一緒に活動してほしい」と呼び掛けた。
 続いて、近江会長が一人ひとりに認定証を授与。今回の認定者を代表し3名が感想を述べ、「もっと学びたいという気持ちを強く持った」、「古い建物を残しながら活用することも大事。次のステップの活動にも携わりたい」、「色んな職種の方とヘリマネとして活動し、保存だけでなく、魅力的な富山にしていきたい」とそれぞれ意気込みを語った。最後に、認定者と関係者で記念撮影も行った。
 なお、20年度の養成講座は開催しない。ただし、補講などの実施は検討することにしており、建築士会の池田氏は、「興味のある方は気軽に問い合わせてほしい」としている。連絡先は、電話090―3766―7966まで。
 今回の認定者は次の方々(敬称略)。▽愛場久美子▽池谷昌紀▽池生崇▽稲垣由希子▽今村彰宏▽岩脇崇▽内田久俊▽金山泰夫▽小森忠▽坂本勉▽坂森美由紀▽澤井修治▽島田一成▽嶋田良太▽常橋明浩▽長越章子▽中嶋知香子▽中野健司▽西千鶴子▽藤井一彦▽前田哲宏▽若松聡▽近江吉郎▽小坂幸博▽佐々木利幸▽牧達朗―。

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