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建設経済新聞社
2020/03/30

【京都】令和元年8月〜11月平均落札率90・3% 前期比で0・5ポイント減

 京都府は27日、令和元年度第3回入札監視委員会(安保嘉博委員長)に入札及び契約手続きの運用状況等について報告した。
 令和元年8月1日〜令和元年11月30日の間に契約した総契約件数505件の建設工事における平均落札率は90・3%で、前年同期(90・8%)と比べ0・5ポイント減だった。
 505件の内訳は、一般競争が465件で平均落札率は90・3%(前年同期90・5%)、指名競争が31件で平均落札率は89・9%(同89・7%)、随意契約が9件で平均落札率は90・8%(同93・7%)。
 期間中に府外企業に入札参加を認めた工事は51件。内訳は、鋼橋やPC橋等の橋梁上部工や消化ガスタンク等の専門工事1件、技術的難易度が高いトンネル工事0件、法面処理等工事のうち特殊機械や専門技術を要するもの5件、特殊機器(設計やシステム開発を伴うもの)の工場製作を含む設備工事及びその点検・修繕工事37件、重要文化財建造物の保存修理工事のうち高度で特殊な技術を要するもの7件、府内に施工できる企業がないか極めて少ない「個別」の工事0件、WTO対象工事1件。
 府外企業に入札参加を認めた工事51件の平均落札率は93・5%(平均参加者数2・5社)。このうち府内企業が落札した工事は10件で平均落札率は93・4%(平均参加者数4・6社)、府外企業が落札した工事は41件で平均落札率は93・5%(平均参加者数2・0社)。
 平成28年度以降の各期の平均落札率[工事]をみると、▽平成28年4月〜7月…88・9%▽平成28年8月〜11月…89・3%▽平成28年12月〜平成29年3月…89・0%(平成28年度通期…89・1%)▽平成29年4月〜7月…89・3%▽平成29年8月〜11月…89・9%▽平成29年12月〜平成30年3月…89・4%(平成29年度通期…89・6%)▽平成30年4月〜7月…89・4%▽平成30年8月〜11月…90・8%▽平成30年12月〜31年3月…89・7%(平成30年度通期…90・0%)▽平成31年4月〜令和元年7月…89・6%▽令和元年8月〜11月…90・3%−となっている。
 一方、物品購入は総契約件数139件で平均落札率は78・5%(前年同期84・4%)。内訳は、一般競争が131件で78・0%(同84・2%)、指名競争が4件で75・4%(同83・9%)、随意契約が4件で96・3%(同98・9%)。

1社入札に対応求める意見も

 抽出案件6件に関する入札経緯等を確認した。抽出案件は、工事4件(@急傾斜地崩壊対策(防災安全)工事他3件A新設特別支援学校(井手地区)校舎新築工事(主体工事)(再)B関西文化学術研究都市記念講演公共都市公園施設整備(防災・安全)工事C大津南郷宇治線防災・安全交付金(緊防)(緊急対策)工事他)、物品1件(D窯業用フィルタープレス等)、プロポーザル1件(E自治体スマートプロジェクト及び革新的ビッグデータ処理技術導入推進事業)。
 丹後土木事務所の一般競争入札で1社入札で落札率100%の工事について、委員から指摘があり、府側は「平成29年度・30年度の被災の多かった中丹西土木、中丹東土木、丹後土木の3土木事務所の特に災害復旧工事において、1社入札が散見された。特に丹後土木の1社入札がこの時期目立った。場合によっては1社も応札が無く、不調になるケースもあった。特に災害復旧であり、この時期に発注し、今年6月の出水期までに何とか復旧したいという思いで、色々と工夫している。その中の一つが、件数をまとめ、ロットを大きくして配置予定技術者をできるだけ少なくするような工夫であったり、逆に大きいものを専任要件の必要のない小さなロットに分けるということもやっている」「丹後では、地元の建設業界との意見交換の中で、手持ち工事の状況や下請けの確保状況など、管内の事情を把握した上で、時期や発注ロットをこの時期に特に工夫していた」「1社入札は、いい形ではないので、発注者側は工夫していかないといけない。より競争性を高めていきたい」と述べた。