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建通新聞社(神奈川)
2020/04/20

【神奈川】横浜市優良工事表彰 造園を分離、4部門に

 横浜市は優良工事表彰制度を改正し、土木・造園部門から「造園」を分離して土木、造園、設備、建築の4部門制にした。また、施工会社表彰数の算定のベースを「複数工事受注者数」から「受注者数」に変更した他、欠格基準点を70点未満から65点未満に引き下げた。これら新たな仕組みの運用を通じて今秋の表彰対象を選んでいく。
 市は1980年から優良工事表彰を実施。前年度に完成した請負金額500万円以上の工事を▽表彰部門は土木・造園、設備、建築の三つ▽施工会社表彰は複数工事受注者の平均成績評定点が上位5%の「平均成績優良施工会社」と、個別工事の成績評定点が上位の「個別成績優良施工会社」を同数選定して合計▽現場責任者表彰は個別工事の成績評定点が上位2%の現場代理人を選定▽成績評定点の70%未満は施工会社表彰、現場責任者表彰ともに欠格―の仕組みで審査して表彰対象を決めてきた。
 今回の改正のうち、土木・造園部門からの「造園」の分離は、部門に応じた表彰をインセンティブ発注でより適切な形で有効にするのが狙い。関係団体からの要望を踏まえた措置で、これによって造園部門の表彰は造園工種、土木部門の表彰は土木や舗装といった工種のインセンティブ発注案件に対応することになる。
 施工会社表彰数の算定ベースを「受注者数」に変更したのは、部門ごとの「複数工事受注者数」に多寡があるため。新たな仕組みでは、部門などの別に審査する工事の受注者の6%を基本数とした上で、このうち60%を「平均成績優良施工会社」、残り40%を「個別成績優良施工会社」に割り振って最終的な表彰数を導き出す。
 基本数の率はこれまでの表彰実績を考慮したもので、新たな仕組みでも部門ごとの表彰数自体に大きな変動はないという。また、平均成績と個別成績の比率は複数工事の受注者を重視する視点で設定しており、これまでなら平均成績と個別成績との重複によって実質的に減っていた表彰数(例・平均成績5社+個別成績5社=10社、ただし双方の1社が同一ならば個別成績1社減で9社)についても、あらかじめ個別成績の方で重複分を除くようにして安定化を図る。
 欠格基準点の引き下げは、優良工事表彰制度の基準よりも低い「工事請負に関する競争入札不適格基準」に合わせた格好だ。

提供:建通新聞社