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建通新聞社(神奈川)
2020/05/20

【神奈川】横浜市の19年度工事契約 件数、金額とも増

 横浜市財政局契約第1課は2019年度に2843件、総額1998億円の工事(財政・水道・交通の3局分)を契約した。前年度に比べ件数が164件増、金額も417億円の増で、WTO基準額以上の工事やゼロ市債活用工事が押し上げた格好。中小企業と市内事業者の受注も増えた一方で、全体に占める両者の比率は金額面が70%台から60%台に落ち込むなど、件数面を含めて下降している。
 19年度契約工事の方式別内訳は▽WTO一般競争入札=5件(1件増)、191億円(65億円増)▽条件付き一般競争入札・調査基準価格=113件(40件減)、79億円(134億円減)▽条件付き一般競争入札・最低制限価格=2414件(173件増)、1395億円(337億円増)▽指名競争入札=18件(11件増)、8億円(4億円増)▽随意契約=293件(19件増)、323億円(144億円増)―で、全てが総合評価方式の条件付き一般競争・調査基準価格以外は件数、金額ともに増加。WTO一般競争のうちの2件、合計120億円は総合評価案件だったことから、総合評価の適用実績としては115件(38件減)、200億円(13億円減)になる。
 また、工種別では▽土木=1763件(132件増)、1080億円(230億円増)▽建築=256件(3件減)、266億円(42億円減)▽設備=824件(35件増)、651億円(229億円増)―となっており、土木の件数と金額、設備の金額の大幅増が目立つ反面、建築については件数、金額ともに減少している。

―WTO以上6件 ゼロ市債活用が大幅増の219件―

 金額を押し上げたWTO基準額以上の工事は▽資源循環局鶴見工場焼却炉等改修(随契、67億円、19年9月契約)▽工業用水道東寺尾送水幹線口径1100o更新その1(WTO一般競争・総合評価、44億円、19年11月契約)▽新本牧ふ頭建設その2外周護岸B1地盤改良工(WTO一般競争、23億円、19年12月契約)▽新本牧ふ頭建設その3外周護岸B1地盤改良工(WTO一般競争、23億円、19年12月契約)▽新本牧ふ頭建設その4外周護岸B1地盤改良工(WTO一般競争、24億円、19年12月契約)▽都市計画道路上郷公田線公田地区道路建設(WTO一般競争・総合評価、75億円、2月契約)―の6件。
 また、ゼロ市債活用工事は2月から3月にかけて219件を契約。前年度の31件(19年3月のみ)を大幅に上回る前倒し発注に取り組んだ結果、3月単月は件数が270件(192件増)、金額が187億円(157億円増)と前年同月のそれぞれ3・4倍、6・2倍の発注量だった。
 全体のうち中小企業の受注は2603件(97件増)、1267億円(45億円増)に増加したものの、比率に関しては件数が89・5%(マイナス1・1ポイント)、金額が63・4%(マイナス13・9ポイント)と前年度のそれぞれ90%台、70%台から下降。市内事業者の受注も2515件(99件増)、1369億円(169億円増)に増えた反面、比率は件数が86・5%(マイナス0・8ポイント)、金額が68・5%(マイナス7・4ポイント)で、金額が70%台を割り込んだ。工種のうち建築は中小受注、市内受注ともに量的な減少と比率の下降傾向が連動している。

提供:建通新聞社