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北陸工業新聞社
2020/05/25

【福井】4期目再選の野瀬豊高浜町長に聞く/子育て世代が暮らしやすいまちづくり/都会に遜色ない住スタイルを提供 

 任期満了にともない行われた先の高浜町長選挙において、「安心と魅力の高浜町創り」を掲げて再選を果たし、地方創生への取り組みに意欲を見せる野瀬豊町長。前任期中においても町独自の施策を展開してきた人口減少・少子化対策等を中心に4期目の抱負を聞いた。

◆子育て 地方の大きな問題となっている人口減少と少子化。子育て世代、これからそうなる世代も含めて「安心し、充実した暮らしが送れる施策を展開していく」と話す。生後3年間、児童手当とは別に毎月支給される「子宝手当」やUIターン学生への奨学金返還サポート制度をはじめ、県内では初めて医療費無料の対象を18歳まで広げるなど、「前任期中から町独自の子育て支援策は拡充させてきた。今期もさらに進めていきたい」と力強い。その一つとして、給食費の無料化に関して、保育所では既に4月から実施済みで、新型コロナウイルスの影響で休校となっているが、小中学校も再開後には適用し、「任期中には基本的に(給食費は)頂かない」と言い切る。さらに小中学校の教材費の無償化、小・中・高校の入学準備金の給付なども計画しているという。また、経済面の支援だけでなく「保育所の更新(高浜・和田保育所)、基幹公園の新設なども進めていく」と子育て環境の充実化も付け加えた。
◆移住・定住 新型コロナウイルスの影響下、働き方の一つとして、今後さらに確立していくであろうテレワーク。「働き方や社会の仕組みが大きく変わっていくのではないか」とアフターコロナについて言及。インフラがさらに進み仕事場所を選ばない人が増えれば、従来型の企業誘致がなくても労働人口の確保が可能になってくるとの見解を示す。また、再生可能エネルギーに、IT技術等(Iоt、AI)による地域経済の効率化・活性化を組み込んだ「スマートタウン」にも触れると、具体的な内容は、これから進めていかなければならないと前置きしながら、「自然と融合した都会の生活にはない魅力ある住スタイルを提供していける」と自信を覗かせた。
◆観光 毎年、夏場は海水浴客で賑わう高浜町。アジア初の「BULE FLAG」を取得した若狭和田ビーチをはじめ、キャンプ場、マリンスポーツが楽しめるスポットなど観光資源は豊富。「夏だけでなく海と山、自然を組み合わせた観光を押し出したい」と訪れる人と目的の幅を広げたい考え。自然環境を活かしたアウトドア観光・体験型観光などのメニュー開発等への支援も計画している。

のせ・ゆたか
昭和35年(1960年)6月生まれ。59歳。2000〜2004年まで高浜町議会議員。2008年5月に高浜町長就任、2020年4月まで3期目を務め、5月からは4期目を務める。座右の銘は「美意延年」。

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