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滋賀産業新聞
2020/05/27

【滋賀】東近江市 蒲生医療センターのがん診療棟増築

 東近江市が、蒲生医療センター(桜川西町340)に「がん診療棟」を増築する。事業実施主体は、指定管理者である医療法人社団昴会(相馬俊臣理事長、本部/日野町上野田200―1)。市が建物の建築費用を負担、専門知識を有する昴会が工事を担い、医療機器の整備を含め、一体のものとして昴会が整備する。
 市はこのほど、詳細が固まったとして6月1日に開会し、25日閉会予定の市議会定例会に、20年度歳出で8億円、21年度債務負担行為で5億円、合計13億円の増築工事負担金を予算化する20年度国民健康保険(施設勘定)特別会計補正予算(第1号)案、並びに医療法人社団昴会と「蒲生医療センターがん診療棟増築工事」を金額13億円で協定を結ぶ議案を、上程すると発表した。
 予算、協定締結の議決が得られれば、竹中工務店(大阪市中央区)の設計・施工で、8月上旬に起工し、21年7月末完成、同年8月から診療を開始する予定。
 昨年12月、蒲生医療センター等の指定管理者として医療法人社団昴会(相馬俊臣理事長、本部/日野町上野田200―1)を指定、基本協定を締結した際に、同センターにおける新たな医療展開として、『地域完結型医療』を目指す東近江地域において、完結率の低い「がん治療」の取り組み拠点として整備を表明していた。
 蒲生医療センターは、旧蒲生町時代から長きにわたり地域医療を担ってきたが、近年医師確保が困難な状況となり、外来患者数の大幅な減少等により経営状況は極めて厳しい状況となっていた。
 このため、同医療センターを存続させ、地域医療を確保する手段として、また、より質の高い医療サービスを提供するために、今年4月1日から「公設民営」として指定管理者制度の導入を決めた。
 小椋正清市長は協定調印式で、「蒲生医療センターについては、行く末をどうするのか、行政にとって大きな課題だった」と述べ、「協定は『地域完結型医療』を進める大きなチャンス。蒲生医療センターを、今までの訪問看護など家庭医療に加え、『がん治療の拠点病院』としてより高度な医療を提供できるよう進めていく」と語っていた。
 蒲生医療センターは、60年(昭和35年)4月に旧蒲生町国民健康保険蒲生町病院として開設され、74年(昭和49年)11月に旧本館棟が竣工。13年(平成25年)4月に有床診療所(19床)に運営形態を変更、東近江市蒲生医療センターに名称を変更し、15年(平成27年)3月に新館を建設した。敷地面積1万2777平方bで、現在の建物は、新棟が鉄骨2階建、旧棟は鉄筋コンクリート2階建で、面積5996平方b。

提供:滋賀産業新聞