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建通新聞社(神奈川)
2020/06/02

【神奈川】三浦市 下水道コンセッションへ検討

 三浦市は、「三浦市公共下水道事業におけるコンセッション推進支援業務」の委託先を一般競争入札で建設技術研究所に決定した。落札額は1995万円。コンセッション事業の実現に向けて、@実施方針案・要求水準書案の作成A民間事業者の意見を踏まえた実施方針・要求水準書の作成B特定事業選定の支援C実施方針に関する条例(案)の作成D募集要項などの作成・公表に係る支援―などを委託する。契約期間は2021年3月31日まで。
 三浦市では、公共下水道事業について、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」に基づく「公共施設等運営権(コンセッション)方式」の導入を計画している。15年度には「三浦市公共下水道事業におけるコンセッション方式導入可能性調査」、16年度には「三浦市公共下水道事業コンセッション推進に向けた情報整備調査」で、事業実施手法の検討を行うとともに、本事業実施に当たっての基本的な考え方の整理や情報の調査及び整理を行った。また17年度には「資産(管路)の情報に関する基礎資料の精査に係る調査」、18年度には「三浦市公共下水道事業の安定的な経営維持のための基盤整備検討調査」を外部委託し、管渠の劣化状況などの調査を行うとともに、処理場、ポンプ場や管渠の維持管理・改築更新計画」を作成した。
 今回の業務委託では、これまでの成果を基に、「公共施設等運営権(コンセッション)事業」の実施に必要な財務、法務、技術などの専門知識の提供と、民間事業者を公募するための各種資料の作成・公表に関係する一連の支援を受ける。これまで検討してきた事項を踏まえ作成した実施方針素案・要求水準書素案を基に、専門的見地と、これまでの経験を踏まえた検証・修正を行い、公表する実施方針案・要求水準書案を作成してもらう。
 事業の対象区域は、三浦市公共下水道事業計画区域(東部処理区)約235f。対象施設は、処理場1カ所、ポンプ場1カ所、幹線管渠8496b、枝線管渠5万0083bで、年間処理水量161万7183立方b、処理区域内人口は1万4982人。
 業務委託後は、20年5月に実施方針(案)と要求水準書(案)の公表、10月に実施方針と要求水準書の公表、特定事業の選定を予定。21年2月に募集要項を公告し、同年5月に参加表明書と参加資格確認申請書を受け付ける。10月に提案書類を受け付け、22年1月に優先交渉権者の決定、同年8月に「公共施設等運営権」の設定、実施契約の締結を予定。23年4月の事業開始を目指す。
 スケジュールを見直した場合、改めて市のホームページで公表する。

提供:建通新聞社