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鹿児島建設新聞
2020/06/03

【鹿児島】測量・建コン 指名基準改定

 県土木部は、県測量・建設コンサルタント等業務にかかる指名競争入札参加者等の指名基準等に関する要綱を一部改定し、1日以降の指名通知案件から適用を始めた。指名の選定で、新たに直近2カ年分の業務成績を加味するほか、40歳未満の有資格者には技術士2点、RCCM1・5点などを加点する。 
 要綱の見直しは、県内の土木関係建設コンサルタントのみで、県外や地質調査の要綱に改定はない。大きなポイントは、新たに業務成績を加味する点で、2018年と19年に県土木部が発注した業務の平均成績である80・3点を基準に評価。県土木部発注(直近2カ年)で、平均点が80・3点未満であれば15点、80・3〜81点は20点、81〜81・5点は25点、81・5〜82点は27点、82点以上には30点−を付与する。
 有資格者数では、技術士、RCCM、測量士、1級土木施工管理技士に5点、3点、2点、1点を与え、40歳未満であれば、さらに2点、1・5点、1点、0・5点を加点。合計が200点以上となれば最高点の30点を与える。加点において、技術士とRCCMで複数部門を保有する場合は、重複してカウントはしない。
 このほか、2カ年平均実績高を従業員数で割って算出した1人当たりの完工高のほか、外注比率を新たに新設した。
 改定を受け、県測量設計業協会の安永幸信会長(国土技術コンサルタンツ)は「制度の公平性が高まり、配慮に感謝している。若手技術者の資格取得に対するモチベーション向上や担い手確保につながれば」と語った。


■記者の目

 くじ選定が主流となっているコンサル業で、現場からは指名業者の選定に疑問を持つ声もあった。
 今回の改正で経営基盤の健全性などの評価基準が細分化され、かなり明確な根拠付けとなったのではないか。さらに、技術力が成績結果によって反映されることで、さらなる成果品質の向上につながりそうだ。
(老谷真里奈・報道部記者)

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