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建設経済新聞社
2020/06/04

【京都】四宮川の総合流域防災事業 山科川合流点下流部の護岸を予定

 京都府京都土木事務所は、山科川流域の四宮川で進める総合流域防災事業について、令和2年度は山科川合流点下流部の護岸工などを実施する。
 平成25年台風18号の集中豪雨で山科川流域の四宮川が氾濫し、床上34戸、床下53戸の浸水被害が発生した。台風18号被害と同規模の出水に対し、人家浸水被害の軽減を図るため、平成29年度に四宮川総合流域防災事業を事業化した。主な事業内容は掘削工、矢板護岸工、護岸工等で延長2300m。全体事業費は51億2000万円。
 宇治川圏域河川整備計画に四宮川とともに安祥寺川を追加。府市協調の取り組みで京都市山科区内の河川改修を役割分担で実施する。京都府が四宮川、京都市が安祥寺川の改修を進める。
 河川整備計画によると、四宮川は河床掘削し河道断面を拡大する。現河川幅と概ね同じ約4m〜6mでの改修を基本とし、四宮川の改修に合わせ、山科川の流下能力不足区間の断面拡大も行う。縦断形状は下流の山科川との整合を図る。横断形状は、ほぼ全川にわたり家屋が連坦しており河道拡幅が難しいため、矢板構造による護岸とし、河床を切り下げて河道を拡大する。矢板護岸は化粧パネル等で矢板が露出しないようにし、河川用地の余地を活用して親水空間を創出する方針。
 計画対象区間は山科川への合流点から一級河川起点まで延長約2000m(JR東海道本線との並行区間除く)と山科川の四宮川合流点から下流約300mの計2300m。1/10対応時の整備方法は河道を掘り下げて断面を拡大する。
 令和元年度までに2億6000万円を投じ、護岸工、詳細設計を進めた。
 京都土木事務所は、令和2年度に1億円の事業費を充て、護岸工(山科川合流点下流部)、詳細設計、用地測量を進める。
 このほど公表した工事発注見通しによると、一般競争入札の四宮川(山科川)総合流域防災・統合河川工事を第2四半期(7月〜9月)に入札する予定。工事概要は護岸工L80m。工期は7ヵ月。発注種別は土木一式S、T。
 これまで京都土木事務所が発注した四宮川総合流域防災関連の主な業務、工事をまとめると、平成30年6月入札で用地測量等(サンスイコンサルタント)、平成30年8月入札で護岸詳細設計(両岸)140m、取水工・排水工設計(修成建設コンサルタント)、平成30年12月入札で機械ボーリング等(サンスイコンサルタント)、平成31年2月入札で護岸詳細設計(両岸)660m(セントラルコンサルタント)、平成31年2月入札で護岸詳細設計(両岸)180m(近畿技術コンサルタンツ)、平成31年2月入札で護岸詳細設計(両岸)180m(修成建設コンサルタント)、平成31年2月入札で護岸詳細設計(両岸)660m(オリエンタルコンサルタンツ)、令和元年11月入札でコンクリートブロック積、横帯工、吐口工(カミノ建設)、令和元年12月入札で機械ボーリング等(関西土木技術センター)、令和元年12月入札で取水施設詳細設計(取水量の検討、取水方法比較検討、取水施設詳細設計)(オリエンタルコンサルタンツ)、令和2年3月入札でコンクリートブロック積、横帯工、取水口工(荒木飼料店)。