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北海道建設新聞社
2020/06/12

【北海道】医療、災害時に活躍 組み立てが簡単な多目的ハウス

イベント企画のユニットプロモーション(本社・札幌)は、組み立てが簡単なプレハブ工法による多目的ハウス「EZDOME HOUSE(イージードームハウス)」の取り扱いを始めた。直径3・4m、高さ2・6mの空間を大人2人で1時間半ほどで設けることができ、医療や防災の場面での簡易個室スペースとしての利用を見込む。建設業の女性従事者向けに休憩スペースとして開放したり、公園やキャンプ場の案内所などに勧めている。

 床面積7・1m²、空間容量16・5m³のドーム型簡易ハウス。ポリカーボネートより強度のあるHDPE(高密度ポリエチレン)製パネルを採用する。耐水性に優れ、紫外線を遮断する処理加工を施しているため経年劣化しにくい。汚れを落としやすく、内部でたばこのヤニが付着してもきれいに拭き落とすことができる。

 保温性や断熱性に優れる。天井の一部は透明のポリカーボネートでできていて、晴れの日は日光を取り込むことで室内を明るくする。暑い日は専用のサンバーザーで覆うことができ、簡易エアコンによって内部を涼しくすることも可能だ。

 丸い形をしていることから、仮設テントのように風の影響を受けにくい。軽量かつ安定した作りで地震の揺れに強く、雪が積もりにくい特長もある。

 中は柱や梁がなく、すっきりしている。床パネルは厚さ60_の2層構造で、衝撃を緩和するほか、湿気や害虫を遮断する働きもある。換気は天井の専用パーツを回すことでできるほか、壁面に付く窓3カ所から空気を入れ替えることが可能だ。

 キャンピングカーなどを販売するホワイトハウス(本社・名古屋)グループの製品。ユニットプロモーションは6月末まで、札幌市清田区のダスキンレントオール札幌南イベントセンターで展示し、製品の良さを知ってもらう。

 新型コロナウイルス感染拡大の懸念から、緊急隔離や臨時待合室など病院・クリニックで利用が増えるとみている。災害時の仮設避難所や対策本部での活用も見込む。

 建設業に向けては、清潔で開放感のあるプライベート空間を設けられるため、最近増えている女性従事者の更衣室や化粧室、休憩所としての利用を勧めている。自治体が運営する公園やイベントの案内所としての利用も想定。富裕層に対しては趣味の部屋やパーティールーム、子どもの遊び部屋としての利用もあるとみている。

 標準仕様の販売価格は78万円で、レンタルは1週間以内が6万円、1カ月以内は9万円(いずれも税抜き、配送工事費別)と設定している。

 及川利明社長は「新型コロナによって、空間に対する考え方が変わりつつある。手軽に個室スペースが設けられるため、医療や防災、イベント、企業の福利厚生の一環などで使ってほしい」と話している。