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建設経済新聞社
2020/06/16

【京都】小栗栖小中一貫校の類設計室提案 4階建の校舎、ゆとりの校庭

 京都市教育委員会は15日、小栗栖中学校区小中一貫教育校施設整備事業に係る基本計画策定業務について、公募型簡易プロポーザルで受託候補者に選定した類設計室(大阪市淀川区)の技術提案書を明らかにした。
 技術提案書によると、「三学区がともにつくる学び舎『育みの郷』」を掲げ、三学区の中心にある小栗栖街道に面した立地を生かし、新たな拠点づくり、子ども同士のつながり、自然採光・通風で溢れた学習環境づくりを重視した計画とする。主な内容は、@[街道に面した顔づくり]街道に面して、三学区の人たちが集いつながる開放機能を配置し、地域の拠点としての顔をつくるA[交流機能の中央配置]校舎の中央に、学校と地域が協働して学びを育み、かつ子ども同士がつながる交流機能を配置B[普通教室の南側配置]全ての普通教室を南側に配置し、中庭を中央に設けることで、自然採光・通風に溢れた学習環境を確保C[ゆとりあるグラウンド]校舎を4階建てとし、敷地形状に合わせてゆとりあるグラウンド面積を確保。
 交流スペース・特別教室・アリーナを校舎中央に配置し、普通教室から行き来しやすい計画とする。アリーナは浸水時にも避難所として利用できるよう2階に配置。アリーナ近くに備蓄倉庫、調理室・ランチルームを配置する。
 図書室・多目的室を地域開放機能として1階に配置し、地域と協働した学びを促進する(地域コモンズ)。地域コモンズに隣接して地域利用施設(地域交流室・PTA室・和室・小アリーナ)を設ける。
 普通教室は4−3−2制に応じて各階に配置する。普通教室間の壁は、可動間仕切りとする。
 小栗栖街道を跨ぐ陸橋を配置し、2敷地間の安全で便利な動線を確保する。
 小栗栖街道に沿って建つ校舎が、冗長にならず地域に圧迫感を与えないよう、三分節した構成とする。分節された校舎は、軒の深い勾配屋根でつなぎ、大屋根により三学区のつながりを表したデザインとする。校舎の外観は、京都の伝統的な町家建築の糸屋格子をモチーフに、ガラスとルーバーを基調とする。
 三角の平面形状を活かし、三辺に耐震壁をバランスよく配置したRC造の教室ゾーンに、S造のアリーナを制振装置で連結することで、各方向の地震波に強い建物とする。
 木材を活用した温かみのある学び舎とし、みやこ杣木の特徴を活かし、天井のルーバーや教室のパーテーション、フローリング材などの内装に活用。フローリング材は、柔らかい杉材の特性を考慮し、圧密加工することにより耐久性を向上させる。
 北側からの風を活かし、風の誘引効果を持たせたルーバーを設け、普通教室や交流スペースの通風効果を高める。また各階中央に設けた吹抜けを活用し、重力換気により共用部の通風を確保する。ルーバーにより西日を遮蔽し、空調負荷を軽減する。
 三角形の形状は、全ての普通教室に授業が始まる冬至8時半からの採光が可能。アリーナの屋根上部にハイサイドライトを設けることで、柔らかな間接光が差し込む明るい環境とする。
 利用時間の長い図書室の冷暖房の外気負荷処理にクールチューブを利用し、空調負荷低減を図る。勾配屋根の南面に太陽光パネル50kwを設置し、普通教室の照明負荷分の電力を賄う。蓄電池を併設し、ピークカット制御を行う。勾配屋根からの雨水や地下水(井水)を便所洗浄水等に活用する。
 グラウンドは約5200u。グラウンドは、防塵材混合土とし、校舎内に砂埃を持ち込まないようにする。中庭は、維持管理の容易な人工芝の採用を検討する。
 小栗栖街道沿いは、四季折々の植栽や桜並木で街を彩る。バス停前や敷地北東角にポケットパークを設ける。建物外壁面でセキュリティを確保することで、歩道を拡張する。
 同社の受託見積金額は2050万円(税抜)。
      ◇      
 伏見区小栗栖中学校区の3小学校(小栗栖小学校、小栗栖宮山小学校及び石田小学校)と小栗栖中学校を一体化した施設一体型小中一貫教育校を新設する計画。
 プロポ公告時の内容によると、計画する校舎・体育館棟(3階建を想定)は合計延1万2672u、プール棟は107u、グラウンド(小栗栖小学校)は8000u。
 整備手順は、(ア)小栗栖小学校既存校舎、体育館及びプール(付属棟含む)を解体撤去する(イ)既存校舎等を解体撤去した後、小栗栖小学校敷地内に新校舎を建設する(ウ)新校舎建設工事と並行してグラウンド整備工事を実施する(エ)新校舎建設工事完了後に小栗栖中学校敷地の建物を解体撤去する(オ)小栗栖小学校敷地と小栗栖中学校敷地を繋ぐ陸橋を建設する。
 基本設計・実施設計業務は令和3年度〜令和4年度、整備工事は令和5年度〜令和6年度の予定。令和7年度をメドに開校を目指す。
 児童・生徒は540人程度、その他教職員は40人程度を想定。
 小栗栖中学校区小中一貫教育校施設整備事業に係る基本計画策定業務の履行場所は京都市伏見区小栗栖森本町47−4(京都市立小栗栖小学校敷地約1万4210u)。
 委託期間は令和2年10月15日まで。
 委託金額の上限額は2196万円(税抜)。