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建設経済新聞社
2020/06/23

【京都】京都御苑の3地区に休憩所等 計3棟で約4・6億円想定

 環境省は、京都市上京区の京都御苑の3地区(近衞邸跡周辺、中立売地区、清和院地区)に情報発信拠点及び休憩施設を建設する。各地区にW造の建物を各1棟建設する計画で、計3棟の工事費は約4億6000万円を見込む。事業には国際観光旅客税を活用する。
 近衞邸跡及び桂宮邸跡の庭園遺構や中山邸跡などの歴史施設が多く残る近衞邸跡周辺に、周辺歴史施設や公家文化の情報発信機能を持たせた休憩施設「近衞邸跡休憩所」を建設する。
 規模はW造平屋建、約150u、1棟。内部は情報発信スペース、無料休憩スペース、カフェ、便所を想定。デジタルサイネージ(電子看板)を導入するとともに、模型展示等により周辺歴史施設の解説を行う。
 予定工事費は約1億4000万円、工期は5ヵ月。
 なお休憩施設の整備と同時期に近衞邸跡及び桂宮邸跡の庭園遺構を整備する。近衞邸庭園跡は今後再整備により池泉式回遊庭園としての佇まいを復元する予定。桂宮邸庭園跡は桂宮邸跡基本計画に基づき、今後再整備を予定している。
 京都御苑全体の主な玄関口であり、利用誘導・案内の中心ゾーンに位置付けられる中立売地区には、平成30年度に「中立売休憩所」再整備事業により、滞在可能な休憩施設が完成したが、この中立売休憩所の情報発信機能を大幅に強化し、中立売新展示・案内施設を建設する。
 規模はW造平屋建、約100u、1棟。内部はジオラマ模型展示コーナー、待合・情報コーナー他を想定。京都御苑全体を再現したジオラマ模型(別途発注予定)及び展示壁を配置し、来苑者に対する総合案内と苑内の季節を彩る樹木・花・野鳥等の紹介ができるようにする。デジタルサイネージ、展示パネルを配置し、苑内施設等の案内を行えるようにする。予定工事費は約9000万円、工期は5ヵ月。
 大宮・仙洞御所及び京都迎賓館の一般公開を目的とした旅行客が多く訪れるエリアの清和院御門前周辺には、来訪者の休憩場所など受け入れ施設がないため、多くの旅行客が無料で休憩できるとともに、周辺施設への来訪がスムーズかつストレスフリーとなるよう来苑者を受け入れることができる施設「清和院休憩所」を建設する。
 規模はW造平屋建、約250u、1棟。内部は休憩所兼情報発信スペース、便所、多目的室(周辺施設の解説等)、事務室、コインロッカー、土産物コーナーを想定。デジタルサイネージを導入する。予定工事費は約2億3000万円、工期は7ヵ月。