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日本工業経済新聞社(群馬)
2020/06/24

【群馬】県中之条土木事務所は2020年度事業概要

県中之条土木事務所は、2020年度の事業概要を明らかにした。19年10月に発生した台風19号の災害復旧工事を約40カ所で予定しており、一日も早い災害からの復旧に向け早期着手と完成に努める。大規模な災害復旧工事は本課からの発注となる。近く嬬恋村大笹地内の災害第646号および同村鎌原地内の災害第347号の復旧工事が発注予定となっており、発注方式などを含め最終調整を進めている。事務所予算は約70億円となり、大半を災害復旧工事に充てる。
災害第646号の復旧は3工区で構成。災害復旧内容は◇1工区=大型コンクリートブロック積み工A1182・3u、舗装復旧工A527・3u、コンクリート根継工59・3立方m◇2工区=復旧延長183・4m、大型コンクリートブロック積A405・4u、コンクリートボリューム288・1立方m◇3工区=コンクリート根継工、コンクリートボリューム25・6立方m―を合わせたもの。発注は道路管理課が行う。
災害第347号は砂防課から発注となる。工事概要は、復旧延長A104・7m、現場吹付法枠工A6728u、鉄筋挿入工N1884本。
このほかの事業概要は次のとおり。
【県道植栗伊勢線道路改築(東吾妻町〜中之条町)】
上信自動車道植栗・中之条ICから国道145号伊勢町下交差点までの約1700mが事業対象。ICから国道353号竜ヶ鼻交差点までの約1200mを1期工区、そこから伊勢町下交差点までの約500m区間を2期工区と位置付けて事業の進展を図っている。20年度は1期工区の用地買収促進および文化財調査などを実施する。
【国道145号原町バイパス無電中化(東吾妻町)】
2期工区での工事を進める。18日の入札で南波建設(東吾妻町)が落札し、共同溝敷設を実施する。今後、舗装本復旧工事や舗装新設を見込んでいる。
共同溝整備の全体計画は、飲食店こんにゃく茶屋からおおぎやラーメン東吾妻原町店までの延長1450m。両側の歩道下に共同溝を合わせて2600m敷設するもの。全体を3工区に分割して整備しており◇1期工区=延長500m(管路延長1000m)◇2期工区=延長550m(1100m)◇3期工区=延長400m(500m)―となっている。3期工区は長町交差点からこんにゃく茶屋までとしているが、着手時期は未定。1期工区は21年度、2期工区は24年度までの完了を目指しており、全体の事業完了は28年度までを目指す。
【国道146号古森道路改築(長野原町)】
3工区での用地買収に着手するとともに橋梁工事に取り掛かる予定。長野原町羽根尾から古森にかけての500m区間で工区内に吾妻川を渡る浜岩橋があり、拡幅を行うため架け替えを行う。道路は現在の幅員5mから全幅9・25mへ広げ、片側に2・5mの歩道を設置、車道は2・75mずつとなる。
浜岩橋の詳細設計は近代設計(東京都千代田区)が作業中。既存の浜岩橋は1953年に架設された橋長51m、幅員5・5mのRCゲルバー桁橋。新橋の架設位置は既存橋の上流部を予定しているが、詳細は未定。橋長は72・5mとなる見込みで新橋架設後に既存橋は解体する。
【国道144号大前道路改築(嬬恋村)】
引き続き村道付け替え部で補強土壁工を推進する。嬬恋村役場前の国道144号から南西方向に300mを直線に線形改良するもの。カーブが連続し、見通しが悪いため線形を整え、安全性の確保を図る。既存の全幅6・5mから車道幅員7・5m、片側に歩道を2・5m整備し、全幅10mへ拡幅する。線形改良にあたり、村道大前細原線へ盛土を行うため、盛土の影響がない場所へ付け替える。