トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(中部)
2020/07/02

【岐阜】ハイパーカミオカンデ水槽等整備の発注 民間意見募集

 東京大学は7月1日、岐阜県飛騨市神岡町和佐保に建設するハイパーカミオカンデ計画の水槽等整備について、設計・施工一括(DB方式)の発注スキームを検討するため、アンケートによる民間事業者の意見募集を開始した。回答期限は7月13日まで。基本設計を先行して委託する予定でおり、早ければ8月に業務をプロポーザル方式で公告する。
 今回のアンケート調査で民間事業者の意見を把握し、次世代の素粒子観測施設「ハイパーカミオカンデ」を建設するに当たり、ハイパーカミオカンデを構成する水槽ライニングと光電子倍増管(PMT)架台など建設工事のDB方式の発注スキームを検討する。
 また本事業の検討の段階で広く対外的に情報を提供し民間事業者への参入意欲を向上することも狙う。
 現段階で東京大学が想定している事業者選定方式は、プロポーザル方式で、設計・施工の実績として@技術者の能力A企業の能力を求める。
 また技術提案としては、@設計・施工業務の実施に関する提案A適正工期に関する提案Bコスト縮減に関する提案C品質確保に関する提案D安全性に関する提案を求める。
 さらに設計・施工業務の提案価格を求めるとしている。
 これらの内容に対し民間事業者からの意見を整理し発注スキームの内容に反映させる。
 想定するスケジュールとしては、基本設計を8月に公告し3カ月間の提案・選定期間を設ける。その後実施設計と施工に関して21年7月に公告し、4カ月間の提案・選定期間を設ける。工場製作などの着手は23年度第1四半期、現地工事着手は24年度第3四半期となる。
 ハイパーカミオカンデ計画は、高感度の光検出器を多数備えた巨大水槽を地下に作り、素粒子の一種「ニュートリノ」が水槽内の水と衝突した際などに出る微弱な光を捉えることを目的とするもので、既存スーパーカミオカンデの10倍のデータ収集能力となる。20年代後半の本格稼働を目指す。

提供:建通新聞社