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日刊建設工業新聞
2020/07/13

【鳥取】ICT実践に向けて研修/実施要領や施工事例/50人参加し手順学ぶ

 建設現場の生産性向上に向けたICT(情報通信技術)活用工事の技術研修会が8日、八頭町内であった。八頭土木施工管理技士会(西田正人会長)がICTの実用化に理解を深めようと開催。会員に八頭県土整備事務所の職員を加えた50人が参加して取っ掛かりの術≠学んだ。
 講師に招かれた県技術企画課の椎木孝三係長は今年5月、ICT土工の対象を全工事に拡大した実施要領を説明。各段階の3次元起工測量から設計データの作成、ICT建機施工、出来形管理、納品まで「現場条件に応じてプロセスの一部にICTを活用できればいい」と話した。
 また「必ずしもICT建機を使用することが目的ではなく、どんなツールがあるのか知っておくことが重要」と指摘。その上で「3次元設計データを活用するだけで、若い人でも丁張りが簡単にできる」と取り組みを促した。
 施工事例では、竹内組の平家俊則さんが昨年度に手掛けた国交省発注の千代川八日市河道整備工事を紹介。UAVを使った起工測量やデータ作成、マシンガイダンスによるバックホウ掘削、施工管理などをひも解いた。
 費用面について平家さんは「設計で見積もられた経費に比べ、実際にかかった工事費は92%程度で済んだ」と述べ、データ作成や丁張りで余った労働力は他に注力できるメリットを強調した。
 講演を聞いていた、こおげ建設の清水友弘さんは「どういった手順で進めるのか参考になった。問題点を改善して今後現場に役立てていければ」と話していた。

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