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建通新聞社
2020/07/16

【大阪】淀川水系整備 水害リスク踏まえ議論開始

 淀川水系関係6府県調整会議の初会合が7月14日、大阪市内で開かれ、国土交通省近畿地方整備局、水系2府4県(大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、三重県)の担当部長らが出席、近年の気候変動による水災害リスクの増大を踏まえ、広域府県にまたがる淀川水系の河川整備の進め方などについて議論した。今後の河川整備について6府県からは▽河川整備計画の目標見直し▽気候変動への対応▽危機管理対応の充実▽既存ダムの有効活用▽維持管理の充実―などの意見があり、整備局は、府県からの依頼を踏まえ、河川整備計画を変更する場合の考え方(案)を提示。「新たに必要な事業」として、淀川下流部にある橋梁の架け替え、淀川や桂川でのそれぞれ300万立方b規模の河道掘削、日吉ダムや木津川ダム群、一庫ダムの再生などの河川整備メニューを挙げた。
 会議の中で整備局は「淀川水系河川整備計画の変更を前提として提示するものではない」と前置きしながら、河川整備計画を変更することになった場合の考え方として、「淀川本川の現在の治水安全度を堅持しながら、現計画を超える規模となった『平成25年台風18号洪水』を安全に流すことなどを目標とする」と仮定。河川整備メニューを提示した。
 目標を変更する場合に新たに必要となる事業には、淀川で300万立方bの河道掘削や下流部の橋梁架け替え、宇治川で20万立方bの河道掘削、桂川で300万立方bの河道掘削やダム再生、木津川下流で18万立方bの河道掘削、木津川上流で木津川、名張川、宇陀川の改修、ダム再生、野洲川で2万立方bの河道掘削、猪名川で猪名川の改修やダム再生を挙げた。
 実施時期や手順を個別に判断して行う事業には、淀川で高規格堤防、毛馬排水機場の更新、淀川大堰閘門設置、支川(芥川)改修など、宇治川で大島樋門改築など、木津川上・下流で堤防強化、瀬田川で洗堰改築や大津放水路2期など、野洲川で河川防災ステーションの整備など、猪名川では堤防強化とした。
 また、現行計画の目標達成に必要な事業には2021年度の完成を目指す天ケ瀬ダム再開発、22年度完成予定の川上ダム、32年度完成目標の阪神なんば線の橋梁架け替え、本体着工への早期整備の要望がある大戸川ダムなどを挙げている。
 近畿地方整備局の豊口佳之河川部長は「現行計画の事業は大幅に進んできたが、策定から10年がたち、策定後の前半と後半では様相が違ってきた」と話し、18年の西日本豪雨や今回の「令和2年7月豪雨」での球磨川での決壊などに触れながら「淀川水系も他人事ではなく、経験したことない災害が起きるかもしれない」と危機感を示し、各府県や市町村などと連携した河川整備について議論していくことを期待した。
 今回の調整会議後、関係府県では整備局から示された今後の河川整備の考え方について確認、順調にいけば10月以降、次回の会合が開かれる。今後の議論の中では河川整備計画の変更に向けた話し合いが進む可能性もある。

提供:建通新聞社