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北陸工業新聞社
2020/07/31

【石川】9月中・下旬に公告へ/金沢美術工芸大学建設/金沢市/12月議会承認目指す

 金沢市は、小立野2丁目の金沢大学工学部跡地で計画する「金沢美術工芸大学建設工事」について、今月末に実施設計を完了する。入札公告は9月中・下旬ごろになる見通しで、市議会12月定例月議会での請負契約承認を目指す。
 設計期間は当初、5月末までを予定していたが、新型コロナウイルスの影響で設計業者が在宅勤務を余儀なくされ、作業が進まなかったため2カ月間延長した。この度、構造計算や積算などが順調に進み、無事完了する見通しとなった。
 同大学の建設工事では、小立野5丁目にある現キャンパスの老朽化の解消やグローバル化に対応した教育環境の整備に向け、金大工学部跡地の一部に移転する。向かい側の敷地では、県が県立図書館の移転工事を進めている。
 建設規模はRCおよびS、プレキャストコンクリート造地上3階地下1階建て延べ3万6153・79平方メートル。内訳は校舎が約2万8200平方メートル、図書館・美術館が約3000平方メートル、体育館が約1700平方メートル。敷地面積は4万7275・44平方メートル。設計はSALHAUS(サルハウス、東京)・カワグチテイ建築計画(同)JV。
 今年度の発注見通しによると、建築が校舎および大屋根(その1)と体育館(その2)の2分割、電気および空調、給排水衛生の各設備もそれぞれその2までの2分割、ほか昇降機設備1本の計9本を予定。工期はすべて26カ月間を見込む。以後、外構工事などにも着手していく。
 新キャンパスの特長は、敷地中央に大学の活動を広く発信するメインストリート「アートプロムナード」を設置。雨風を凌げるよう上空の一部をガラス張りの大屋根で覆う。共通工房に囲われたスペースを「創作の庭」と名付け、学生が自由に創作できるコミュニティ空間とする。展示や合評を行うスペース「アートコモンズ」をキャンパス全体に分散して設ける。
 今年度当初予算には債務負担120億9000万円を含む事業費166億5220万円を計上。23年度中の移転完了を予定する。

hokuriku