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建通新聞社四国
2020/08/05

【香川】香川県 新たな広域道路交通計画策定へ 

香川県と国土交通省四国地方整備局は、7月27日に開いた「香川県建設事業調整会議」で主要建設事業について意見を交わした。この中で四国地整の丹羽克彦局長が「四国版の新たな広域道路ネットワーク計画を策定する」との考えを示し、浜田恵造知事はこれに対応するよう「県土軸ネットワーク計画を基に新たな広域道路交通計画の取りまとめを進める」との方針を打ち出した。
 浜田知事はまず、本年度の社会資本整備総合交付金など交付金の総額が17%増になったと説明。ただ、その額は「全国46位にとどまっている」と指摘し、「この配分額では計画的な事業執行が難しい。地域経済への影響や安全・安心確保の観点から、必要な事業費を確保してほしい」と訴えた。
 また、高松環状道路(高松市寿町〜檀紙町)の計画段階評価を推進するよう要望。合わせて、南海トラフ地震の発生確率が高まる中、地震津波対策海岸堤防等整備計画に沿った取り組みを着実に進めるため、必要な予算措置を求めた。
 四国地整の丹羽局長は、「引き続き予算確保に努める」と答えるとともに、本年度末で終了する防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための3か年緊急対策について「継続的な取り組みが必要だ。必要な予算が措置されるよう、地域の声を(中央に)発信してほしい」と述べた。
 一方、丹羽局長は、広域道路ネットワークの整備について同局の考え方を説明。地域高規格道路整備の基となった広域道路整備計画の策定から20年が経過したことから、「四国版の新たなネットワーク計画を策定する。その際、四国4県それぞれの道路ネットワーク計画を踏まえつつ、地域の競争力強化、魅力向上、災害に備えた強靱化など新たな視点を加える」との考えを示した。これに合わせ「将来像を見据えた香川県版の広域道路ネットワーク計画を策定してほしい」と要望した。
 浜田知事は「県の道路整備は県土軸ネットワーク計画に沿って進めているが、2018年3月の道路法改正による重要物流道路制度を踏まえ、県土軸ネットワーク計画を基に(詳細な道路計画を策定する際のベースとなる)新たな広域道路交通計画の取りまとめを進める」と表明。四国地整の方針も考慮しながら、幹線道路協議会の場で検討を進める意向を示した。
提供:建通新聞社