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建通新聞社四国
2020/08/05

【高知】安芸市 移転後の庁舎、中学校の活用検討へ

 安芸市は7月21日、移転する市役所庁舎と市立安芸中学校の跡地活用を検討するため、有識者や市民らを交え初めての会合を開き、市民2000人に対して9月に実施するアンケート調査の内容などについて協議した。今後、ワークショップやパブリックコメントなど複数の手法を使い、有効な活用方法を検討する。
 市では、南海トラフ地震に対応するため、庁舎を土居地区に移転することを決め、現在、梓設計・みやび設計JVに委託して実施設計を進めている。2021年度に造成、22〜23年度に建設工事を進め、24年度の供用開始を目指す。安芸中学校は、清水ケ丘中学校と統合し、僧津地区に移転新築するため、24年4月の開校を目指している。設計は内藤・杢JVが担当。
 現市庁舎は、1981年建築で鉄筋コンクリート造地下1階地上4階建て延べ2306平方bの西庁舎、59年度建築で同造4階建て延べ1555平方bの東庁舎など6棟で構成。東庁舎は移転後解体することが決まっているが、西庁舎の活用方針は決まっていない。
 市は、西庁舎を解体した場合、東庁舎と合わせ全体で1・5億円の費用が必要と算出。まとまった空き地が確保でき、一体的で長期的な活用策の検討が可能とした。一方、そのまま活用する場合は、屋上防水改修やエレベーター修繕、車いす用トイレの新設の他、設備改修、耐震診断、地盤調査、液状化リスク診断などが考えられ、活用方法により改修内容が異なるが5000万円〜1億円超の費用が掛かると説明。解体し新たな建物を建設するより費用を圧縮でき、庁舎移転後の迅速な建物の活用が可能とした。ただし数年後に建物の更新時期を迎えるため、再度の検討が必要となる。
 市立安芸中学校は、75年度建築で鉄筋コンクリート造3階建て延べ4877平方bと鉄骨造平屋573平方bの校舎、76年度建築で鉄骨造平屋900平方bの体育館などで構成。2008年に耐震補強を実施しており、移転後も建物をそのまま残す方針で活用方法を検討する。
 委員会は、今後年3〜4回開催し、21年度または22年度まで協議を重ね、最終的に決定した活用方針案を市長に答申する。
提供:建通新聞社