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日本工業経済新聞社(群馬)
2020/08/27

【群馬】県利根沼田農業事務所は牛の平地区で2021年度から整備

県利根沼田農業事務所は、2020年度に採択を受けた片品村花咲の牛の平地区農業農村整備事業について、21年度の工事着手、26年度までの完成を目指す。事業内容は区画整理14・6ha、畑地かんがい整備11・5ha、防除用水14・6ha、排水路4200m、獣害防止柵1000m。実施設計はプロファ設計(伊勢崎市)が年度末までにまとめる。工事費は区画整理3億1500万円、畑地かんがい、防除用水など6300万円、獣害防止柵1400万円を予定している。
同地区は片品村の南部に位置しており、周囲を山に囲まれた約20haの農地で、花豆、とうもろこしなどを中心とした山間農業地帯。だが条件不立地であることや農業用水施設が整備されておらず、営農者の高齢化も重なり、遊休農地化が進んでいる。
水利施設等保全高度化事業の特別型(畑地帯担い手育成型)を実施することで不整形な区画や狭小な道路の改善、営農用水の確立を図る。基盤整備に併せて獣害防止柵設置などを行う。土地利用区分は普通畑14・6ha。
道路計画は◇アスファルト舗装支線道路3路線(L900m)◇敷砂利舗装5路線(L3340m)◇アスファルト舗装地区外道路1路線(L140m)―の計9路線で4380mが対象。9路線ともに幅員5m(有効幅員4m)となる。工事着手は地区外道路を先行させる見込み。
幹線水路は環境配慮区域のため、貴重動植物を移設する。水辺環境は発生した転石(地中基盤土内にある大きめの石)を利活用し、護岸の一部とする。コンクリート水路ではカエルの生息場保全のため、スロープ等の脱出対策が行える水路形式を想定。水生生物の生息空間とするため自然石を護岸へ活用し、一部区間にはワンドを設けるなどの配慮が求められる。
同地区の営農構想は15年10月から検討を進め、20年2月25日に36人の受益者と7人の担い手が片品村役場で担い手参画協定締結式を開いた。栽培予定の作物は雨よけトマト、そば、白小豆。