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滋賀産業新聞
2020/09/02

【滋賀】滋賀県 湖北圏域河川整備計画の変更原案

 滋賀県はこのほど、「淀川水系・木曽川水系 湖北圏域河川整備計画」の変更原案を取りまとめた。湖北圏域の一級河川について、2016年9月に策定した河川整備計画を見直すもの。現在、県県民活動生活課県民情報室、長浜土木事務所河川砂防課、長浜土木事務所木之本支所河川砂防課などで今月14日まで縦覧を行っており、その後、国土交通省への申請等を経て、整備計画として取りまとめを行う。
 原案によると変更の対象となるのは、天野川、田川、米川―以上3河川。▽天野川流域は、国道21号、365号の交通量が増加するなど地域の重要度が高まっており、頻発する浸水被害に対して計画的な整備が必要。▽田川では、想定氾濫区域内に人口や資産が集中し、また、国道8号などの主要幹線があることから、万一氾濫した場合、その被害は甚大なものになることが予想され、早急な治水対策が必要。▽密集市街地を流れる米川については、万一氾濫した場合には沿川に多くの住居等が隣接することから甚大な被害になることが予想されるため、早急な治水対策が必要―として整備計画に盛り込んでいる。
 整備実施区間は、天野川が河口から米原市柏原までの19・0q、長浜新川が長浜市室町から宮司までの1・7q、田川が河口から長浜市湖北町別所までの7・0q、米川が長浜市神前町から長浜市一の宮町までの0・8q。

 整備の具体的な内容は次の通り。

◎天野川
 天野川では、流下能力が不足する区間について、河道掘削等により河積の拡大を図るとともに、上流部に洪水を一時的に貯留する遊水地を整備。河積の確保にあたっては、河川の連続性に配慮し、瀬・淵など変化に富んだ河道が維持され、アユやビワマス等の魚類をはじめ、多くの生物が生息・生育・繁殖できるような多様な流れを有する環境の保全・再生に努める。また、国の天然記念物に指定されている「長岡のゲンジボタルおよびその発生地(特別天然記念物)」や「息長ゲンジボタル発生地」、米原市蛍保護条例で指定された特別保護区域等では、関係機関と協議を行い、ホタルの生息環境等に配慮し整備。

◎田川
 田川では、流下能力が不足する区間について、高時川横断地点のボックスカルバートの新設や引堤、河道掘削等により河積の拡大を図るとともに、上流部に洪水を一時的に貯留する遊水地を整備。河積の確保や遊水地の整備にあたっては、親水性に配慮するとともに、沿川の土地利用と一体となった整備を行う。

◎米川
 米川では、長浜市の中心市街地を流れており、河積の拡大(拡幅・引堤)による流下能力の確保が難しいことから、現況流下能力以上の洪水を一時的に貯留する遊水地を整備することで、計画の目標となる洪水を安全に流下させる。遊水地については、関係者や関係機関と協議を行い、周辺環境に十分配慮して整備を行う。

 なお、計画の対象期間はおおむね20年間。

提供:滋賀産業新聞