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日刊建設工業新聞
2020/09/10

【鳥取】安定した除雪体制へ/3カ年複数年契約を復活/今冬は県内7工区で試行

 安定した除雪体制を整えようと、県土整備部は今冬から除雪業務の複数年契約を一部路線に復活させる。年度をまたいだ契約によって季節外れの雪に対処できるほか、請負業者は人や機械の確保など経営計画を立てやすくなる。
 長期間契約は同部の5所局長からも要望があった。
 除雪業務を巡ってはオペレーターの高齢化に伴う人材不足と相まって、除雪技術の低下も指摘されている。また請負業者にとって、シーズンごとの降雪量に左右される契約は、人材手配の雇用面や機械維持費の捻出に負担が強いられている。
 複数年契約は過去に13〜15年度にかけて試行したが、業者から「翌年度の新単価が契約に反映されない」といった苦情が出され、廃止した経緯がある。
 同部は「労務単価に上昇があれば、スライド条項を適用して対応したい」(道路企画課)と説明。それよりも企業経営の安定化をはじめ、一部路線にみられる入札不調の回避や、大山周辺など春先の降雪に即応できるメリットに期待をかけている。
 「9月補正」に債務負担行為5000万円を要求。除雪委託する県下81工区のうち、複数年契約は八頭と米子管内を除いた日野の国道482号など7工区での実施を見込んだ。債務期間は20年11月〜23年3月まで3カ年。
 同課は「シーズン後、業者や事務所から意見を聞いて、好評であれば債務負担の枠を拡大していきたい」と話している。

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