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鹿児島建設新聞
2020/09/15

【鹿児島】ドルフィンポート跡地/国際会議等の施設検討/高級ホテルは白紙へ

 塩田康一県知事が就任して本格論戦となる2020年第3回県議会定例会が14日開会した。知事が交代するたびに方向性が変わるドルフィンポート跡地については「鹿児島市と連携して国際会議などを開催できるコンベンション機能や展示機能を備える施設の整備について検討を行う」と施政方針で明言。前知事が計画した本港区エリアまちづくりの構想による高級ホテル等が事実上、白紙となった。また、同市が計画している路面電車観光路線も振り出しに戻る。
 ドルフィンポート跡地では、伊藤祐一郎元知事がスーパーアリーナ構想を打ち出したが、三反園訓前知事の誕生により白紙となり、ドルフィンポートの20年6月末の定期借地権の期限切れを見据え、本港区エリアまちづくりにより、高級ホテルや大規模集客施設等の整備を目指した。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により、民間事業者の公募を中断していた。
 また、同エリアでは、鹿児島市が検討しているサッカー等スタジアムの候補地にもなっており、三反園前知事は住吉町15番街区について、「鹿児島市からの協議要請があれば、新スタジアムの候補地として検討することは可能」と表明した。
 さらに、民間からは、東条設計(東條正博会長)によるドルフィンポート跡地敷地を中心に、スーパーアリーナとサッカースタジアムの複合施設と周辺の県営駐車場を立体化することで、駐車台数や稼働率等の課題をクリアする提案もあった。
 路面電車観光路線の整備は、森博幸市長が実現を目指していたが次期市長選に立候補しないことを表明。今後、「まちづくりの基本方針となる総合計画で22年度から始まる次期計画を新しいリーダーのもと、新しい発想で策定してほしい」と考え方を述べ、次期市長の課題となった。

■新たな総合体育館
 需要予測の調査委託

 新たな総合体育館について塩田知事は、「これまでの検討経過や県議会での議論を踏まえつつ、今後の検討の方向性としてますば、必要となる機能や規模、その構成など、どのような施設を整備すべきかを十分に議論した上で候補地検討を行う必要がある。このようなことから、県庁東側民有地の土地譲渡協議は、白紙に戻した」と説明。
 今後は、屋内スポーツ競技関係者や学識経験者等で構成する「総合体育館基本構想検討委員会(仮称)」を新たに設置するほか、スポーツ利用を中心として、その他コンサートなどの多目的利用についての全体的な需要予測調査(928万円)を行う。

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