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建設経済新聞社
2020/09/16

【京都】朱雀・本願寺地区第2期計画変更 市民緑地など整備、高瀬川改修も

 京都市はこのほど、都市再生整備計画(朱雀・本願寺地区)(第2期)の第1回変更内容を公表した。
 計画期間は令和2年度〜令和6年度。面積は342・9f。
 大目標は、朱雀・本願寺地区における地域活性化と安心・安全な歩行環境等の整備による回遊性向上で、目標1は賑わい・憩いの空間等の創出による地域活性化、目標2は市民や観光客が安心してまち歩きができる歩行環境等の整備。
 整備方針@によると、市道(皆山経6号線)の車道部分と隣接した民有地を一体的に市民緑地として整備することで「賑わい・憩いの空間」「歴史・文化の発信の空間」「修学旅行生などのおもてなし空間」の創出を図り、当該地区の地域活性化を実現する。主な内容は▽市道の車道部分を広場空間として活かした整備▽民有地の既存樹木を活かした緑地空間の整備▽隣接する寺社の門前の景観を活かした文化空間整備▽国土交通省が進める国道24号(烏丸通)の自転車通行空間の整備との連携。
 整備方針Aによると、安心・安全な歩行環境等の整備による回遊性の向上(面的な自転車走行環境の整備による自転車ネットワークの構築)を図る。
 整備方針Bによると、京都市立芸術大学周辺の整備をするとともに、京都駅東南部エリアとをつなぐ高倉通及び須原通や八条通などの道路や、高瀬川の整備を行い、文化芸術を楽しむことができる、歩いて楽しい歩行環境を創出することにより、京都駅や東山文化エリアの集客力を活かし、当該計画エリアへの新たな人の流れを生み出すとともに、創造・発信拠点の誘致を促すなど、京都の玄関口・京都駅周辺に「文化芸術都市・京都」の新たな文化ゾーンを創生することを目的とする。
 @の整備方針に合致する主要な事業は、基幹事業が市民緑地整備、関連事業が国道24号(烏丸通)自転車通行空間の整備。
 Aの整備方針に合致する主要な事業は、基幹事業が自転車走行環境の整備、関連事業が国道24号(烏丸通)自転車通行空間の整備。
 Bの整備方針に合致する主要な事業は、基幹事業が道路、緑化施設等、関連事業が東九条地区歩行空間等整備事業(歩行空間の整備、高瀬川の護岸整備、都市公園の整備)、提案事業が地域創造支援事業(交流広場、バリアフリー対応トイレ)等。
 京都市の市民緑地整備は、全体事業費が4億1100万円(交付対象事業費4億1000万円)。規模はA7440u。事業期間は令和2年度〜令和4年度。
 京都市の自転車走行環境整備は、全体事業費が7400万円(交付対象事業費7400万円)。規模はL20q★。事業期間は令和2年度〜令和3年度。
 京都市の高倉通の歩道拡幅等は、全体事業費が1億0400万円(交付対象事業費1億0400万円)。規模は約170m。事業期間は令和2年度〜令和3年度。
 京都市の高瀬川改修は、全体事業費が1億0400万円(交付対象事業費1億0400万円)。規模は約200m。事業期間は令和2年度〜令和3年度。
 関連事業の国土交通省の国道24号(烏丸通)自転車通行空間の整備は、規模がL800m。同事業は、烏丸通の五条〜七条間において、現在の停車帯に自転車道を整備し、自転車道(双方向通行)とするなど歩行者・自転車通行空間の整備を行うことで歩行者と自転車を分離し、安全で安心に通行できる空間を確保するもの。
 京都市の東九条地区歩行空間等整備事業は、歩行空間(八条通・須原通)の整備、高瀬川の護岸整備、都市公園の整備。
 歩行空間(八条通・須原通)の整備は、全体事業費が2億円。規模は780m。事業期間は令和元年度〜令和5年度。
 高瀬川の護岸整備は、全体事業費が3億円。規模は430m。事業期間は令和元年度〜令和5年度。
 都市公園の整備は、全体事業費、事業期間ともに未定。規模は9400u。
 提案事業の交流広場は、全体事業費が1億4300万円(交付対象事業費1億4300万円)。規模は約5500u。事業期間は令和2年度〜令和5年度。
 バリアフリー対応トイレは、全体事業費が300万円(交付対象事業費300万円)。規模は約6u。事業期間は令和2年度〜令和5年度。
      ◇       市民緑地は、都市緑化法に定められたもので、地方公共団体等が土地所有者との合意の下、住民の利用に供する緑地又は緑化施設。
 市と真宗大谷派(本山。東本願寺)が検討を進め、一体的な緑の空間として活用できるよう、市民緑地として整備することで令和元年11月に合意した。
 東本願寺門前の寺所有地(緑地)を市が借り、市道の車道部分を合わせ一体的な緑の空間として整備する。
 車道部分約3000uは、石畳風アスファルト舗装などの設えとする。緑地約4000uは、既存の噴水(設計は武田五一)を中心とした広場で緑のあふれる憩いの場、門前の賑わいを創出する交流の場として提供できるよう照明やベンチなどを整備し、季節を彩る花木の植栽などを行い、新たな名所としたい考え。
 なお京都市はこのほど、(仮称)東本願寺前市民緑地整備測量・実施設計業務委託について入札を実施し、空間創研(京都市下京区)に決めた。工期は令和3年3月15日まで。