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建通新聞社(神奈川)
2020/10/28

【神奈川】小田原市 新病院建設の想定事業費約276億円

 小田原市は、市立病院の建て替えに向け、新病院建設基本計画の素案を固めた。同素案にはより詳細に精査、想定した事業費として約276億円を明示。この他、2024年着工、26年開院とする整備スケジュールの一部見直しや、基本設計からのデザインビルド(BD)方式をベースとする整備手法の検討、現地建設の再確認などを盛り込んだ。20年度中の策定に向けて、同計画の市議会への上程と承認を目指す。
 276億円を算出した事業費の内訳は、本体工事費の198億円をはじめ、付帯工事費15億円と解体費10億円、設計費など10億円、調査費など5000万円、医療機器費など40億円となっている。この他、文化財調査や接続道路整備など関連事業費に約12億円を見込んでいる。
 また、整備手法については、診療を継続する現場環境を踏まえた施工者独自のノウハウ投入の必要性や、長期間にわたる大規模病院建設の特殊性を配慮した建設費縮減や工期短縮を図るため、設計・施工者一括のDB方式を基本する方向で検討を進める。
 これに伴い、今回新たに示した想定事業費を活用し、DB方式に必要な要求水準の設定などに生かしていく方針。また、発注に際しては、医療環境の進歩や変化に対応できる方法や、地域貢献についても視野に入れている。
 一方、整備スケジュールは一部見直しを行い24年着工、26年開院とする目標を設定。21年度に発注、選定し、22年度に基本設計(9カ月)、23年度に実施設計(12カ月)、23〜26年度にかけて建設工事(33カ月)を計画している。
 この他、20年度末から23年度に文化財調査や看護師宿舎と医師住宅の解体、新病院完成後の26〜28年度に既存病院の解体や駐車場、外構整備を見込む。
 また、久野46番地他とする建設計画地については素案内で再度精査、検討し、現地での建て替えの適性を再確認した。
 新病院の規模は、延べ床面積が約4万平方bで、病床が400床程度、付帯施設がヘリポートや駐車場、院内保育園(既設)など。
 同計画にはこの他、1階〜6階を診療・外来科や緊急救命センター、リハビリ・人工透析などの各部門、7階〜9階を一般病棟とする階数構成や、西側の県道74号沿いに新病院とその北東側に駐車場、南側に接続道路と看護師宿舎を置く建物配置計画も明示している。
 これらについては設計内で検討、決定する予定だ。

提供:建通新聞社