トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(神奈川)
2020/12/01

【神奈川】関東地整 多摩川トンネル立坑 WTOで2件公告

 国土交通省関東地方整備局は11月27日付で、「国道357号多摩川トンネル浮島立坑工事」と「国道357号多摩川トンネル羽田立坑工事」の一般競争入札を公告した。WTO対象案件で、総合評価落札方式(技術提案評価型S型)、「新技術導入促進(T)型」、「CCUS義務化モデル工事」「CIM活用工事(発注者指定型)」などの適用対象。入札参加条件は、一般土木工事の競争参加資格登録があり経営事項評価点数が1200点以上である単体企業、または同単体企業で構成する特定JV。同種工事の施工実績として、@ニューマチックケーソン工事で圧気圧が3気圧以上にニューマチックケーソン工事で作業室面積が500平方b以上―の施工実績を求める。2件とも入札参加申請書を12月23日まで受け付け、3月3日に開札する。
 多摩川トンネルは、川崎市川崎区浮島町と東京都大田区羽田空港3丁目を結ぶ国道357号の一般部で、専用部の首都高速湾岸線トンネルの両脇(海側・山側)にトンネルを1本ずつ整備する計画。このうち1本を対面2車線で事業化。事業費約1280億円、2024年度内の完成を見込んでいる。トンネルは神奈川側(浮島側)1・4`、東京側(羽田側)で外径約16bの大断面のシールドトンネル。
 今回発注する工事はシールドトンネルの羽田側と浮島側の発進立坑を築造するもの。このうち浮島側の発進立坑は幅31・9b、長さ37b、高さ48・4b(ニューマチックケーソン)で、掘削沈下は55b。一方、羽田側の発進立坑は、幅28・1b、長さ46b、高さ31b(ニューマチックケーソン)で、掘削沈下39b。それぞれ地中連続壁工を含む。工期は浮島側が23年12月28日まで、羽田側が24年3月29日まで。
 同区間は首都高速湾岸線の沈埋トンネルと近接していることや、浮島ジャンクション部では深さ40bを超える軟弱地盤の埋立地を通過することなどから、17年度に羽田側、浮島側の各トンネル出口から各地区の接続道路までの接続形態や道路構造を検討した他、近接構造物への影響と対策を検討。18年度も日本シビックコンサルタント(東京都荒川区)に委託し、近接構造物対策、接続形態などを検討した。
 シールドによる近接構造物への影響等について検討が進んだため、19年4月には「多摩川トンネル詳細設計業務」を日本シビックコンサルタントに委託。水底シールドトンネルの詳細設計と立坑詳細設計を実施している。また、19年度補正予算を活用し、トンネルの立坑工事に当たって必要となる改良工事や作業ヤードの整備(伐採や杭打ち)を行っている。

提供:建通新聞社